EXILEのヒロがプロデュースするドラマ「HiGH & LOW ~THE STORY OF S.W.O.R.D.~」(日本テレビ系)が10月21日深夜にスタート。5組の不良チームが勢力を分け合う街を舞台に、熱き男たちが拳を交わすシーンがこれでもかというくらい映し出された。その放送を観たテレビ誌のライターが率直な感想を口にする。
「もう設定そのものがファンタジーですよね。街には不良チーム以外の人物はほとんど存在せず、街の外から別の不良100人が山王連合会に勝負を挑めば、それを数人のメンバーで撃退する。全体的な絵の雰囲気が『北斗の拳』や『マッドマックス』を意識しているのは明らか。それでいて、地下鉄駅の構内で抗争が繰り広げられるシーンには、駅員はどこに行ったのかとツッコミを入れたくなります(笑)」
そんなファンタジーのなかでも極めつけは、雨宮兄弟の戦闘シーンだろう。EXILEのTAKAHIROと三代目 J Soul Brothersの登坂広臣が演じるこの兄弟は、伝説のチームMUGENを相手に大立ち回り。なかでも宙を舞いながら敵を蹴り倒していくシーンには「よっ、マトリックス!」との掛け声が出そうになるほどだ。
「作中では一部メンバーの実家が銭湯や雑貨屋を営んでいるシーンもあり、なんとか現実世界との結びつきも描こうとはしているのですが、どうにも言い訳っぽく見えますね。毎日ケンカに明け暮れる不良たちがどうやって生計を立てているのか実に疑問ですが、ドラクエのようにケンカに勝つたびゴールドがもらえるのかもしれません(笑)」(前出・テレビ誌ライター)
そんな冗談はさておき、本作にはEXILE以外にも窪田正孝や林遣都、さらにはゴールデンボンバーなど、豪華なキャストも参加している。深夜ドラマとしては贅沢すぎるほどだが、それらキャストの描写に違和感があるというのだ。
「RUDE BOYSのリーダーとして窪田正孝が登場するシーンは、まるで『デスノート』のキラを慕う仲間が集まってきたかのよう。黒系の服装もキラに似ており、なぜ変化を付けないのかと首をひねりたくなります。一方でWhite Rascalsの一員としてゴールデンボンバーが映るシーンは、まるでビジュアル系バンドのパーティー。その非現実感はドラクエのカジノを見ているようで、ファンタジー色が全開ですね」(女性誌ライター)
そもそも今どき、不良チームの抗争に現実感を持つ若者もそう多くはないだろう。ここはやはり、ファンタジーの世界を楽しむ感覚で楽しむのがよさそうだ。
(金田麻有)