「10月15日に警察から逮捕の連絡を受け、事務所との契約は解除した」
女優・高部あいが薬物を所持していたとして逮捕された。所属のオスカープロモーションは冒頭のように契約を解除し、事務所のHPからもプロフィールが削除された。
高部は04年に「全日本国民的美少女コンテスト」のグラビア賞を受賞し、デビュー。グラビア活動を経て、近年は声優としても人気を集めていた。
芸能界のコンプライアンスとして非難されるのは当然だが、それ以上にオスカーが負った痛手はあまりにも大きい。
「ここ数年こそ米倉涼子の『ドクターX』が高視聴率になったり、社会的現象となった『家政婦のミタ』に忽那汐里が、『半沢直樹』に上戸彩が出演していたりと、女優部門が成果をあげている。以前はドラマにブッキングしようとすると『モデル事務所の女優と共演したくない』と露骨に言われることも多かった」(元スタッフ)
たしかに90年代までは、C.C.ガールズに代表されるモデルエージェンシーのイメージが強かったが、今ではすっかり俳優系の事務所に方向転換。オスカーの古賀誠一社長がかつて浴びた屈辱を忘れず、10年以上をかけて取り組んだ結果だという。
自前の新人だけでなく、草笛光子や真矢ミキ、寺田農や池畑慎之介といったベテランも次々と移籍してくる“楽園”となった。
さらに同社にとって手痛いのは、この逮捕が社長の愛娘の再売り出しにストップをかけたこと。
「古賀社長の娘の久我陽子が5年ぶりに歌手活動を再開させるというので、スポーツ紙を中心に大々的なキャンペーンを始めた矢先だったんです。古賀社長としては所属タレントは娘も同然だから、この不祥事で久我陽子のキャンペーンを続けるわけにはいかないでしょう」(芸能レポーター)
高部がむしばんだのは自分の体だけでなく、大手事務所の生命線にも及んだ。