11月14日に放送されたフジテレビの「新・週刊フジテレビ批評」で、「第452回フジテレビ番組審議会」の模様が紹介された。同番組は文字通り自局の番組について批評するもの。審議会で話題になったのは、5話放送の平均視聴率が8.3%までに落ち込んでしまった、篠原涼子主演ドラマ「オトナ女子」だった。
審議会のメンバーで、多くの大ヒットドラマを手掛けた脚本家の大石静氏は「いい企画なのに、ちょっとズレているなという気がしました。40代の女性3人の会話も上っ面だなと感じました」と意見を述べた。
また、審議会委員長の但木敬一弁護士は「アラフォーの女子というものはこういうものなんだ、との決めつけがあまりにもヒドい。脚本を書いている人、演出している人、ディレクターの中に、女性が1人も関わってないんじゃないかと思いました」と指摘。
すると、これに対してフジのドラマ制作センターの現王園佳正室長は「スタッフには、女性ディレクターもプロデューサーも脚本家も入っていない。男ばかりで作っていたので、男が考える女性というものを想像しながら作ってしまった」と返答したのだ。
この発言には番組司会の西山喜久恵アナも「女性スタッフがいないのは、ちょっと驚き」と目を丸くしてみせたほどだ。
この放送を観ていた芸能ジャーナリストは「女性スタッフがいないと知って、ある意味納得した」と話す。
「女性の日常を描くドラマなのに、肝心の女性がいないとはビックリ。これでは医療ドラマにおいて監修する医師がいないのと同じです。結局、このドラマのスタッフは、独身アラフォー女性は“男のことばかり考えてる”と、ある意味“見下していた”ってことですね」
篠原涼子をはじめ、こうしたフジテレビの安直な作りに乗せられた出演者たちが、気の毒でならない。
(李井杏子)