小堺一機が司会を務める「ライオンのごきげんよう」(フジテレビ)が来年3月で終了。1984年10月に前身の番組が始まって以来、31年にわたって親しまれてきた長寿番組がついにピリオドを打つ。
移り変わりの激しい現代で、30年を超す長寿番組は貴重な存在だ。「ごきげんよう」以外で同じ司会者による番組としては45年目の「新婚さんいらっしゃい!」、40年目の「徹子の部屋」、34年目の「タモリ倶楽部」(いずれもテレビ朝日系)、そして先月30周年を迎えた「アッコにおまかせ!」(TBS系)の4番組のみである。テレビ誌のライターが解説する。
「これら4番組の司会者のうち、桂三枝(現・桂文枝)、黒柳徹子、そしてタモリは70代以上。この3人にとって番組はいわばライフワークであり、体が動く限りは続けるつもりでしょう。となると、和田アキ子は当面、長寿番組ランキングでランクを上げるのは難しいということになります」
だがどんな番組でも、辞め際は重要だ。とくに司会者ありきの番組では「笑っていいとも!」(フジテレビ系)のように、人気があるうちにあえて幕を引くという美学もありえる。今回の小堺の場合、フジテレビの番組改編というトバッチリ的な番組終了ではあるが、来年1月にはちょうど60歳の還暦を迎えることもあり、タイミングとしてはひとつの節目になっていると言えよう。
そして、この「ごきげんよう」の終了が、「アッコにおまかせ!」を終了させる格好の理由にもなるのだという。テレビ誌ライターが説明する。
「かねてから『アッコにおまかせ!』は、『笑っていいとも!』の31年5カ月を超えるまでは続けるのではと言われていました。そして今回、『ごきげんよう』が31年6カ月で終了することが確定したことで、一気に2つの長寿番組を追い抜くチャンスができたわけです。和田としては6歳も年下の小堺より長く番組を続けたいという意地があるでしょうしね」
その31年6カ月目は、2017年3月にあたる。このタイミングは和田自身にとっても意味があるスケジュールになりえるというのだ。このライターがさらに続ける。
「2016年末の紅白歌合戦に和田が出場すれば、40回目という節目になります。それを機に紅白を卒業して、続く3月に『アッコにおまかせ!』を卒業というロードマップを描くことができるんですね。これにより“リストラ”感のない立派な花道を用意することができ、送られるほうの和田も納得して辞めることができるでしょう」
となると、来年の今ごろには和田の紅白卒業と番組卒業のダブル発表が行われる可能性もありそうだ。
(金田麻有)