11月20日に発表された「第57回輝く!日本レコード大賞」の新人賞。エイベックスが今年デビューさせた「lol」(エルオーエル)、ハロプロの最新グループ「こぶしファクトリー」、モデルとしても活動する安田レイ、そして花岡なつみが名を連ねた。この4者を見て、「花岡なつみって誰?」と思った人も少なくないのではないだろうか。テレビ誌のライターが解説する。
「花岡は今年7月クールのドラマ『エイジハラスメント』の主題歌『夏の罪』でデビューしたばかり。彼女は昨年、オスカープロモーションが主催する全日本国民的美少女コンテストで音楽部門賞を受賞し、現在の所属ももちろんオスカーです。デビュー作にしても、先輩の武井咲が主演したドラマの主題歌ですし、ついにオスカーが音楽分野でも“ゴリ押し”を始めたという声もありますね」
ちなみに同ドラマを放送したテレビ朝日は、全日本国民的美少女コンテストの後援とテレビ中継も行っており、オスカーとは密接な関係。まさに全社ぐるみで花岡のデビューからレコ大新人賞受賞までをサポートした形だ。そんなゴリ押しでは実力のほうも怪しいのではと疑いたくなるが、音楽ライターはこう説明する。
「花岡は昨年までアクターズスクール広島のスクール生でした。同スクールはPerfumeや鞘師里保(モーニング娘。)、中元日芽香(乃木坂46)と中元すず香(BABYMETAL)の姉妹などを輩出した名門で、花岡もその歌唱力は折り紙付き。デビュー作を提供した鬼束ちひろの『月光』を歌っている映像では抜群の表現力を見せています」
どうやら音楽面での実力に問題はないようだ。それならなおさら、ゴリ押しと揶揄されるような売り方ではなく、地道に知名度と人気を高めていく戦略でじっくり育てればいいのではないだろうか。音楽ライターが続ける。
「昔ならともかくネット時代の現代では、レコ大新人賞の肩書きにどんな威力があるのか疑問です。花岡は最近、学園祭のゲストに呼ばれる機会が多いようですが、肝心の学生はレコード大賞なんて観ていませんよ。レコ大より先に、学園祭の女王を目指したほうがよっぽど、今どきの若手歌手らしいと思います」
花岡にはそんな大人の事情に惑わされず、着実に人気を高めていってほしいものだ。
(金田麻有)