12月2日に放送された「FNS歌謡祭」(フジテレビ系)にて、和田アキ子が代表曲の「あの鐘を鳴らすのはあなた」を熱唱。水樹奈々、そしてクレイジーケンバンドの横山剣を左右に従えて歌う姿には、さすがはソウルの女王という貫録すら感じさせた。
だが、このFNS歌謡では昨年、口パク疑惑が持ち上がっていたことを覚えている人も多いはず。そして今回の和田の歌唱でも、口パクを感じさせるシーンが少なくなかったという。テレビ誌のライターが教えてくれた。
「最初のうちは65歳とは思えない和田の伸びやかな歌声に感心していたのですが、そのうち、口からマイクを離すタイミングが早すぎることに気付いたのです。たとえば“人はみな 孤独のなか~♪”というフレーズでは、最後の“か”を発声する前にマイクを下げていました。あれではちゃんと歌声を拾えないと思うのですが」
言われてみると他のフレーズでも、歌いきる前にマイクを口から離しているシーンが少なくない。隣で歌う水樹がギリギリまでマイクの位置を保っているのとは対照的なのである。そんな疑惑のシーンについて音楽ライターは、音楽番組での口パク状況について教えてくれた。
「実のところ、この手の音楽番組で事前に歌声を録音しておくことは珍しくありません。視聴者はライブのような臨場感よりもCD品質に近い安定した歌声を求めていますし、失敗の許されない生放送ではマイクのハウリングやガサガサ音を避けられる口パクは好都合なのです、だから口パク自体は責めるべきことではないのですが、それがバレてしまうのはエンターテイナーとして問題かもしれません」
この音楽ライターの見立てによると、同曲では和田だけではなく、水樹や横山のパートも録音済みの口パクだった可能性が高いようだ。とはいえ、元々の歌唱力が高いからこそ、聴く者を魅了する歌声を事前に録音できるのもまた事実。ソウルの女王として鳴らした和田にはぜひ、次の機会にはマイクの位置にも気を付けてもらいたいものである。
(白根麻子)