広島・黒田博樹(40)の復帰フィーバーで盛り上がったプロ野球は、一転して黒田の「電撃引退」という激震に見舞われそうだという。
「しかもシーズン中に。あと7勝に迫った日米通算200勝を達成目前にしても、です。黒田はメジャー時代、『1カ月契約、週契約でもいい。迷惑をかけないように、短い契約にしたい。闘志がなくなったらマウンドに立てない』と話し、いつ引退してもいい覚悟でした。エース・前田健太(27)のメジャー流出で主力が2人同時に抜けるわけにいかず、球団の強い慰留で現役を続けざるをえなくなった今季のモチベーションは優勝しかない。200勝という数字などどうでもいいんです」(スポーツライター)
もし広島がBクラスを走り、優勝の可能性が薄くなれば、シーズン途中であっても、ユニホームを脱ぎかねない状況なのだ。
そんな暗い話題を打ち消すのは、プロ野球の「クラブ・ワールドカップ構想」の急浮上である。サッカーのように、チームとしての世界一を決めるというもので、発案者はソフトバンクの孫正義オーナー(58)で、王貞治球団会長(75)もこう後押ししているという。
「今ならソフトバンクは(15年ワールドシリーズ覇者の)ロイヤルズとやっても勝てる。ウチのオーナーは本気だから。日本一とアジア一、アメリカ一、どっちが強いか決める時期に来てるんじゃないか」
NPB関係者が続ける。
「昨年はプレミア12が新設されましたが、日本、台湾、韓国、オーストラリアなどとのアジアシリーズ優勝チームと、メジャーリーグの優勝チームが対戦し、本当の世界一を決める大会を開きたい。日本シリーズ、ワールドシリーズ終了直後にです。今年はその計画をブチ上げ、オーナー会議でそれを提案する。スポンサーもつくだろうし、反対する球団はないでしょう。あとは開催地を決めるだけ」
国別対抗のWBCとは、また違った戦いが加わりそうである。