社会

元「投資ジャーナル」会長・中江滋樹 兜町の風雲児の逆襲(1)株価大暴落を予言していた

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 2度の失踪を経てようやく「活動」を再開したとされる「兜町の風雲児」。証券市場最大のスキャンダル、あの「投資ジャーナル詐欺事件」の首謀者である。かつてのドンを直撃すると、アベノミクスやマイナス金利政策、現在の証券業界について持論を展開し始めた──。

「誤解されているといかんから、先に言っておくよ。昨年、大量の株取引で株価をつり上げたということで、加藤あきら(あきらは高の上に日)(大手仕手集団元代表)が金融商品取引法違反(相場操縦)の疑いで東京地検特捜部に逮捕されたね。村上ファンドの村上世彰元代表にも相場操縦の疑いで証券取引等監視委員会(SESC)が強制捜査に入った。僕はね、そうした動きにはまったく無縁なんだ。『きっと中江のヤツも‥‥』と思われるのは大迷惑。ネットで株の動きは見ているけど、それは昔の勘を取り戻すためでね。たまに、かつての部下と会ったりはするけど、“復帰”するつもりはないんだよ」

 都内の飲食店で面会した投資顧問会社「投資ジャーナル社」の元会長、中江滋樹氏(62)は開口一番、そう言い放った。

 現在の中江氏に「兜町の風雲児」と呼ばれた頃の勢いはない。やつれ気味の顔はどこか、オウム真理教の麻原彰晃に似ている。

「一時は高血圧の薬のせいで、極端な低血圧に陥った。食欲もなかったけど、最近やっと食べられるようになったんだよ。ここの勘定、徳間書店が出してくれるんだね?」

 そう言って金目鯛のしゃぶしゃぶを注文した中江氏は、さらに続けた。

「この正月、1月3日に友人と会った際、『持っている株を全部、すぐに売れ』と言ったんだ。もうすぐ暴落するからその前に売り抜けろ、とね。僕は小学生の頃から株に手を染め、高校生の時には信用取引までやっていた。(1月3日のアドバイスの根拠は)僕の細胞の一つ一つが『大暴落する』と言っていた、としか言いようがないね。1月3日といえば、まだ日銀の黒田東彦総裁はマイナス金利政策を導入することを決めていない。そのうちやろうとは思っていたんだろうけどね。そしたら、それが大当たりした。友人は快哉を叫んだよ」

 話はどうしても株の世界のことになる。マイナス金利政策を予言するかのように株価が大暴落することを友人に断言し的中させたのは、「兜町の風雲児」としての面目躍如といったところか。

「僕はね、進学校で知られる彦根東高校を卒業したんだけど、3年生の時、全国模試で数学が3番になったこともある。もし株をやらなかったら、弁護士か公認会計士にでもなっていた。それは間違いないなぁ。同級生のデキるヤツらは東大に進学したよ。高校の時、教師がさ、どの銘柄を買えばいいのか、教えを請いに来たもの。時代は列島改造論に沸く頃、大学進学も考えたが、株でどんどん儲かるしさ、結局、株の世界に飛び込んだ。あんな事件を起こさなかったら、何十億円ものカネを所持していただろう。今は家に籠もって一代記を執筆する日々なんだ」

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