3月6日に放送されたピン芸人の日本一を決める大会「R-1ぐらんぷり」(フジテレビ系)において、ハリウッドザコシショウ(ザコシ)が優勝を果たした。決勝戦にはザコシと小島よしお、そして女芸人のゆりやんレトリィバァが進出。今回の結果には視聴者から「納得いかない!」との声も多く聞かれていたが、お笑いに詳しいライターはこんな見方を教えてくれた。
「決勝に残った3人は脱ぎ芸という共通点を持ちます。その脱ぎ芸はもともと出落ちとして嫌われてきたのですが、小島よしおが子供たちから高い人気を誇るなど見た目のわかりやすさも特徴。その単純さが今回は最大限に評価されたんじゃないでしょうか。その陰には今年からスポンサーになったサイゲームスの意向もありそうです」
サイゲームスは、人気スマホゲーム「グランブルーファンタジー」(グラブル)の開発元だ。グラブルのヘビーユーザーである若者には、前振りや伏線を理解しないと笑えないタイプのお笑いを苦手にするタイプも少なくない。そのため、脱ぎと大声を特徴とするザコシのような笑いがピッタリだというのである。そんなサイゲームスがお笑い番組を応援する理由について、ゲーム専門誌のライターが教えてくれた。
「スマホゲームにとって最大の敵は家庭用ゲーム機で、ユーザーがWiiやプレステで遊ぶよりも、テレビを観てくれるほうが有難いわけです。しかもお笑い番組には芸人の出ハケなどスキマの時間が多く、そのタイミングでスマホゲームに目移りしやすいのもメリット。だからサイゲームスとしてはお笑い番組に力を入れることで視聴者をテレビに釘付けにし、家庭用ゲーム機離れを狙っているのかもしれません」
テレビ局としても家庭用ゲーム機をプレーされるくらいなら、視聴率に影響しないスマホで遊んでもらったほうが都合がいいという事情もある。そんな理由からザコシが優勝できたのであれば、彼はスマホゲームに足を向けて寝ることはできないかもしれない。