「日本一のピン芸人を決める『R-1』は、もはや観る価値なし!」──そんな言葉が飛び交っている。
3月6日放送のお笑い特番「R-1ぐらんぷり2016」(フジテレビ系)で、ハリウッドザコシショウが誇張しすぎたものまねネタで、みごと他の笑いの猛者たちを蹴散らして3786人の頂点に立った。
芸歴24年目にしてやっと、スポットライトを浴びることができたハリウッドザコシショウに胸を打たれたのか、ダウンタウン・松本人志や、南海キャンディーズ・山里亮太など、多数のお笑い芸人たちがザコシショウに祝福コメントを送った。
苦労人が報われるというドラマチックな結果で芸人間では大盛り上がりだった今大会だが、気になる視聴者の反応はその真逆。「純粋につまらなかったのに、なぜ?」「完全にオワコン」など、圧倒的に低評価するコメントが非常に多いのだ。優勝したザコシショウにいたっては、“ザコシショウ”とネット検索しようとすると、“つまらない”“おもしろくない”などの予測ワードが真っ先に出てくる始末だ。
「優勝したハリウッドザコシショウの今回のネタの原型は、約7年前からあったもので、その頃から単独ライブで披露しています。特に、優勝決定戦の最後の場面で披露した古畑任三郎のネタは、08年放送された『あらびき団』(TBS系)で初披露したもの。今では彼の代名詞となっていますが、だからこそ大昔のネタだと知っている視聴者たちは一斉にガッカリ。しかも、そんな使い古されたネタで日本一に輝いてしまったことでよけいにゲンナリしてしまった。大会のレベルはもちろん、出演者の“本気度”さえ疑われていますよ」(芸能ライター)
「ようは昔からやってたネタを知らなかっただけ?」「小粒な芸人ばかりでお笑いを動かしそうな気がしない」「継続する意味がない」など、視聴者の意見は辛らつだ。
確かに、かつてはお笑いの登竜門の一角となっていた「R‐1」だが、08年~15年の覇者たちの中でかろうじて現在メディアで活躍する芸人は、じゅんいちダビッドソンくらいなもの。フジテレビの凋落とともにお笑いレベルも急降下だとしたら、根本からの立て直しが急務かもしれない。
(権田力也)