野村氏は「清原は女性との行為のためにシャブを使っていた」と証言したが、巨人時代から、あろうことかグラウンドでも薬物に溺れていたようだ。
「清原はよくベンチで目薬をさしとったが、これはヤクを打ってる証拠や。クスリをやると、目が乾くんや。おまけに、クスリが切れてくるとイライラして、周りが迷惑するから、そのたびに『精神安定剤を飲んでください』と言うてやったわ」
そう語りながら、ノートパソコンで清原容疑者の現役時代の動画を探す野村氏。00年、清原容疑者がケガから復帰後に活躍する様子をまとめたテレビ番組を再生する。
「こん時も(シャブを)やっとったんちゃうか」
気持ちよさそうに目薬をさす清原容疑者へ、野村氏は辛辣な言葉を投げかけた。そのまま動画を見進めていくと、突然、
「こん時や! 俺は清原にキレたんや!」
と、突然、激怒し始めたのだった。
問題のシーンを詳述する。東京ドームの右中間で、試合前のウオーキングをしている野村氏。そこへ清原容疑者が、後ろからつかみかかったのだ。テレビカメラが入っているため冗談半分のつもりかもしれないが、清原容疑者の左手は野村氏のユニホームの右肩部分をつかみ上げている。
「練習中にいきなり後ろから襲いかかるって何やねん。野球なめとんのか!」
動画には、野村氏への示威行動が成功したと見え、満足げに立ち去る清原容疑者をにらみつける野村氏が映し出されていた。
「ホンマは弱いくせに『番長』って呼ばれたいだけで、こういう行動するんや。それがあまりにもムカついたから、このあと、やり返したったんや。言葉で言うのは難しいから直接教えたる。今からお前の左足を蹴るから対応してみろ」
そう言うやいなや、記者を強引に立たせると、野村氏は左足ふくらはぎ目がけてローキックを繰り出してきた。対して、急展開についていけない記者。鈍い痛みを感じた足を手でかばおうとすると「ヒュッ」という音とともに、記者のアゴを野村氏の右足がかすめた。
「清原もまったく同じ行動をしたわ。ノーセンス! 顔を下げたら蹴りが頭に入っておしまいや! 格闘技の心得があるヤツはこんな行動せえへん。これこそ、あいつが“口だけ番長”な証拠や」
記者同様、清原容疑者もアゴをかすめられ、茫然としていたという。
「先輩、センスないのわからないんですか? 先輩が3発殴る前にこっちは6発殴れますよ」
そう言い放って、野村氏は立ち去ったと語る。清原容疑者は何も言い返せなかったというのだ。
ちなみに野村氏によると、正しい対処法は蹴りが入る瞬間にこちらも左足を「く」の字に曲げてガードすることだという。
「清原にやられへんように教えたる」
そう言うと、「対峙することはないです」との声も届かず、野村氏は記者の足を青アザができるまで幾度となく蹴り上げたのだった。