AKB48の渡辺麻友が3月22日、日本を代表するオーケストラ・NHK交響楽団とのコラボを果たした。渡辺は同楽団の創立90周年コンサート「N響 CLASSICS×POPS with SPECIAL ARTISTS」に出演。AKB48の楽曲で朝ドラ「あさが来た」(NHK)の主題歌でもある「365日の紙飛行機」を独唱で披露した。このステージが渡辺にとっては完全アウェーだったと語るのはアイドル誌のライターだ。
「本公演の観覧は応募による抽選制で、締め切りは3月3日。その時点で出演予定者に渡辺の名前はなく、会場に来てから彼女の出演を知った観客も少なくなかったようです。一方で最初から公表されていた出演者は椎名林檎と二次元キャラの初音ミク。両者のファンとAKB48のファンには重なりがほとんどないですし、二次元とアイドルは相性が悪いというのが定説。渡辺が歌いだすまでは、彼女の出演を歓迎しない空気もあったようです」
この「365日の紙飛行機」は半音階を多用した旋律が特徴で、歌いこなすには相当な歌唱力が必要。そのセンターに姉妹グループのNMB48から山本彩が抜てきされたのも、48グループ随一の歌唱力を持つ山本でないと最初のソロを歌いこなせないからと言われている。その曲を一人で歌った渡辺について、アイドル誌のライターが続ける。
「彼女が透明感あふれる声で歌い出すと、会場の空気感が一変。椎名やミクを目当てに来た観客からも『泣きそうになった』『貴重なものを聴けた』と称賛の声があがっていました。さらにN響の楽団員に話を聞くシーンでは、満面の笑顔と堂々とした振る舞いで対応。その姿は『みんなに愛される理由がわかった』と好評で、一気に株を上げていましたね」
当の本人はツイッターで「全然歌えなかった… 消えたい」と納得がいかない様子を見せていたが、自身のファンがほとんどいない中での堂々とした振る舞いは立派なもの。椎名やミクのファンが「次の総選挙では投票してみようかな」とつぶやいていたのは、最大級の褒め言葉と言えそうだ。
(金田麻有)