関西地区14.6%、関東地区9.9%──。3月23日、橋下徹前大阪市長(46)が羽鳥慎一(45)と組んだ3時間弱にわたる特別番組「橋下×羽鳥の新番組始めます!」(テレビ朝日系)の視聴率である。この「タレント復帰」第1弾の裏側を探ってみると‥‥。
「局としても社運を賭けたというと大げさですが、かなり力を入れていました。が、目標とした『関東圏内12~13%』には届かなかった。4月からレギュラー化しますが、スタッフからはため息が聞こえてきます」
期待とは裏腹に、内容はお粗末だった。2人の母校、早稲田大学を散策して青春時代を振り返ったかと思えば、スタジオで論客と軽めのトーク。さらにはヒロミとホリエモンからゴルフや金の儲け方を教わるという実にヌルイ展開で、肝心の橋下節は影も形も見えなかった。テレ朝スタッフが続けて不安を打ち明ける。
「実は4月からの新番組の方向性も内容も決まっていないんですよ。今回の特番のコーナー別視聴率の推移を見ながら、どの企画がウケたのかを分析して番組を作っていく予定ですが、局としては、政治もバラエティもできる『第2の池上彰』になってほしいと思っています。時事問題を斬ったりと‥‥」
番組を始めるにあたって懸案事項があったようで、
「スキャンダルの発覚ですよ。以前、『コスプレ不倫』が報じられましたが、あのような案件が出てきては、全てが瓦解します」(番組関係者)
橋下氏は12年、ホステス女性との不倫が発覚。「スチュワーデスやOLの衣装で情事に及んでいた」と、相手女性に性癖まで暴露された過去がある。
「今回の起用に際して、事務所や本人に何度も『不倫とかはもうないですよね』と念を押し続けました」(前出・番組関係者)
そのたびに橋下氏は「もうないですから」と笑いながら否定したという。
一方、他局は冷ややかな視線を送る。
「うちでは少なくとも1年間は様子見です。橋下さんの話やネタは魅力的ですが、政治色が強いのを払拭できるかどうか。番組の顔として据えるのはまだ怖い。完全にバラエティキャラになったら使いますよ」(日本テレビスタッフ)
ちなみに「タレント橋下徹」のギャラはというと、
「爆笑問題と同じ事務所のタイタン所属ですが、ここは文化人なら1時間番組1本で20万円ほど。タレント枠なら最低100万円になりますね」(構成作家)
今回の特番は約2時間50分。300万円ほどを手にしたことになるようだが‥‥。橋下氏はタレント復帰に際し、今や「芸能界の相談役」的な立場になっているといい、
「7月の参院選挙へ出馬しようとしていた芸人のたむらけんじに『もう少し機会を見たほうがいい』とアドバイスして出馬を思いとどまらせている。政界、芸能界と深いつながりがある橋下氏にフィクサーやパイプ役になってほしいとの声は多い」(芸能関係者)
特番冒頭で「参院選に出馬する気はない」と断言した橋下氏。芸能活動に飽きるまで、表で裏で、マルチな活動を繰り広げるつもりのようである。