食道ガンの治療で長期休養中のやしきたかじんに、復帰の動きが出ている。焦点となるのは、みずからがブレーンとなっている大阪・橋下市長への全面支援活動の再開。いや、それどころか、来るべき総選挙での擁立論も湧き上がり、関西世論を左右する超人気男の登場に、ボロ負け必至の既成政党が大慌てなのである。
都内で入退院を繰り返し…
〈検診の結果、初期の食道がんであることが判明いたしました。今後は、治療のためにしばらくの間レギュラー番組をお休みさせていただきます。(中略)そして、なるべく早く元気な姿で、また吠えていただこうと思っております〉
1月31日、所属事務所の公式サイトに書かれた衝撃的な報告。関西で絶大な人気を持つ歌手、タレントのやしきたかじん(62)の、無期限休養宣言だった。あれから4カ月──。
「初期のガンとはいっても、楽観視できるわけではない。4月上旬に大阪を離れて都内の病院で手術を受け、何度か入退院を繰り返したと聞きました」(ワイドショー芸能デスク)
大阪のテレビ局制作スタッフは言う。
「たかじんの最新行状は、ほぼトップシークレットに近い。把握しているのは、ごく限られたプロデューサークラスだけです」
そうした「厳戒態勢」の下、たかじんがいよいよ「復帰」するとの情報を、本誌はキャッチした。
「夏前・・・ちょうど梅雨明けする7月中旬から下旬頃に復帰するという話は、関西では確かに流れています。発信元はどうやら、大阪維新の会のようです」(在阪の政界関係者)
大阪・橋下徹市長(42)が代表を務める地域政党「大阪維新の会」とたかじんの「深い関係」を関西で知らぬ者はいない。
まだ大阪府知事選挙に立候補する前、橋下氏は「たかじんのそこまで言って委員会」(読売テレビ)の準レギュラーとして出演し、番組内で徐々に政治的発言をするようになっていった。橋下氏が打ち出す「政策」をたかじんは批判することなく、むしろ後押し。関西で絶大な人気と視聴率を誇る毒舌コメンテーターの「お墨付き」で、橋下氏は知名度と支持を広げていった。前出の在阪政界関係者が解説する。
「橋下氏の府知事選出馬は、大阪都構想でタッグを組む元経済企画庁長官の堺屋太一氏(76)とともに、たかじんが仕掛け人となったもの。『テレビで言うばっかりじゃしょうがないから、自分でやれや』と背中を押したわけです」
在阪スポーツ紙デスクは、たかじんの「力量」についてこう話す。
「関西での発言力はトップ。誰も追随できません。関東におけるビートたけし(65)以上と言ってよく、支持率は絶大です。歯に衣着せぬ物言いが、視聴者には心地いい。普通のコメンテーターがサッと流しそうなグレーゾーンの話題にも、ズバズバと切り込む。しかも、誰もが納得のいくことをハッキリと言う」