テリー ケントさんから見て、ここ最近の日本人がナヨッとしてきた印象はないですか?
ケント それはすごく思います。何の努力もしないで他国の恩恵だけを受けて、自分の力をまったく出さないなんて、こんな立派な国を作ってくれた先祖に対しても失礼ですよ。
テリー 何か「経済的に豊かな三代目のボンボン」みたいな感じですよね。
ケント そうそう、まさにそういう感じ。
テリー 今、日本という国に若者が夢を持てなくなっているのかもしれませんよ。僕ら団塊の世代が定年になって、大したことない生活を送ってるのを見た子供たちが「頑張ったってあの程度かよ」と思ってるのかもしれないですね。
ケント 確かに、日本で何か冒険をするのって、すごくリスクが高いですね。起業家が破産したら、二度と挑戦できないような社会になってますし。
テリー あ、アメリカは違うんですか?
ケント 例えばシリコンバレーでは、2~3回破産した人がいちばん信頼されるんですよ。「これでリスク計算が理解できただろう」という安心感が、逆にあるわけです(笑)。
テリー なるほど(笑)。それだと思い切ってチャレンジできますね。
ケント そういう発想を育てるためにも、日本人はもっと海外に出ていく必要があると思いますね。
テリー 日本という国をもっと知るために、外からの目線を獲得することは大事ですね。
ケント 特にアジア諸国においては「大東亜共栄圏」じゃないですけど、協力し合う必要がありますから。中国という脅威がある以上、なおさらですよ。
テリー せっかくだから、アメリカの大統領選の話も聞かせてくださいよ。やはり注目は、共和党候補を狙うドナルド・トランプなんですけど、ケントさんはどんな印象を?
ケント もう最悪。
テリー ハハハ、やっぱり。最悪ですよね。
ケント 彼に注目が集まるのはわかるんですよ。やっぱり世間では、現在の政治に対する不満がたまっているから。でも、彼は活動を展開すればするほど敵を作っているし、宗教や異民族に対しても批判的。これがいけない。だって、そもそもアメリカは、宗教弾圧を逃れてきたニューイングランドの人たちを含めて、国民の大半が移民かその子孫です。それを否定するのはありえないと思いますよ。
テリー ケントさんは民主党と共和党、どちらを支持されてるんですか。
ケント 僕はどちらかといえば共和党なんですが、トランプは許せない。
テリー トランプが候補になる可能性はあると思いますか。
ケント 恐らく彼は過半数を取れないと思います。彼はひどすぎますね、品位も何もない。
テリー なるほど。しかしアメリカも日本も、今大きな岐路に立っていますね。
ケント そうですね。だからこそ、日本人の皆さんにはちゃんとプライドを持って、「自分はすばらしい国に住んでいる」と自覚してもらいたい。「先祖が悪いことをした」みたいな自虐史観からはもう解放されて、大国の一員として輝いてほしいと願っています。
◆テリーからひと言
日本を愛して、いろいろ提言してくれるのは本当にありがたいね。安倍政権や民進党もケントさんの言葉に耳を傾けてみては。日本に帰化してもらって、立候補なんてのもアリかもね!