●ゲスト:ケント・ギルバート(けんと・ぎるばーと) 1952年、米アイダホ州生まれ。71年、大学在学中にモルモン教の宣教師として初来日。80年、国際法律事務所に就職。企業に関する法律コンサルタントとして再び来日する。本業のかたわら、83年、「世界まるごとHOWマッチ」(TBS系)に出演。その後、ドラマ、バラエティ番組、CMなどでマルチタレントとして活躍。最近は日本社会や日米関係などについて執筆、講演活動を行っている。昨年発売された「まだGHQの洗脳に縛られている日本人」(PHP研究所)は6万部を超える大ヒットに。今年2月には「危険な沖縄 親日米国人のホンネ警告」(産経新聞出版)、「やっと自虐史観のアホらしさに気づいた日本人」(PHP研究所)を出版。現在、「夕刊フジ」で「ニッポンの新常識」を連載中。
弁護士として来日後、外国人タレント、またコメンテーターとして活躍中のケント・ギルバート。最近では憲法9条ほか、日本が抱えるさまざまな問題にズバリ切り込む論客として、大きな注目を浴びている。日本が歩むべき道を巡り、天才テリー、今回は真面目に語ります!
テリー 僕、ケントさんの書かれた本、けっこう読んでまして、一度お話ししてみたかったんですよ。
ケント すみません、堅い本ばっかりなのに(笑)。僕も昔からテリーさんとお話ししたいと思っていましたので、今回呼んでいただいて光栄です。
テリー まず気になったのは、なぜアメリカ人であるケントさんがこんなに日本という国を愛してくれることになったかなんですよ。
ケント 直接のきっかけは朝日新聞が従軍慰安婦に関する報道が虚偽であったことを認めたことです。それが日本の国益をどれだけ損なうことになったかを考えた時に、「なぜこんな日本になったのかな?」と疑問に思って調べたところ、「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」にブチ当たったんですよ。
テリー GHQが、戦争に対する罪悪感を日本人に刷り込むために実施したとされる、マインドコントロール政策ですね。
ケント 僕はそんなこと、全然知らなかった。でも、日本は今もそれを引きずってるんですよ。
テリー 僕も当然、戦後生まれなんですけど、戦後の日本人の意識は、それこそGHQの洗脳によって作られてきたということですね。しかも巧みに、日本人が最初から「これこそが民主主義だ」と認識していたように持っていった。
ケント そうです。そこが問題なんですね。
テリー 確かに、いつの間にか日本人は「愛国心」というものを持てなくなってしまったような気がしますね。例えばアメリカだと、それこそ星条旗がいろんなところに飾られていますけど、日本の住宅地ではほとんど日の丸が飾られているのを見たことがない。
ケント 占領中は基本、日の丸を掲揚できませんでしたし、さらに教育現場においては、ずっと日教組が「日の丸を出すことは軍国主義の象徴」と教育をしてきた。まぁ、そういうふうにしむけていったのはアメリカなんですけどね。
テリー さすがにオリンピックの時くらいは日本人も日の丸を意識するけど、ふだん、日の丸のステッカーを車に貼っちゃうと、パッと見「右翼かな?」って。
ケント ハハハ、思われますね。アメリカでの愛国心は、もっと宗教みたいに「絶対の存在」です。だから僕は、日本に来てやっと本当の愛国心というものを理解した感じがするんです。でも、日本では愛国=右翼とつながってしまう。
テリー アメリカは愛国心の存在が重すぎて、逆に日本はなさすぎる、みたいな感じかな。
ケント そうです。もっと自分の国に誇りを持ってもいいじゃないですか。僕も40年ぐらい住んでいますけど、本当にいい国ですから。だけど、その気持ちを表現してはいけない雰囲気になってるのは残念です。
テリー やっぱり、それを主張している、右翼を名乗る人たちのイメージや行動に問題がある部分も大きいよね。もっとソフトにやらないと、一般の人が「そうだ」と言えないですよ。
ケント まぁ、言論の自由があるから基本、何を言ってもいいんですけど、僕も迷惑な行為だけはやめてほしいと思いますね。