5000万円の裏金疑惑で失脚した前任者に続き、またもや政治と金の問題で火ダルマになっているのが、舛添要一都知事(67)である。だが、怒濤のごとき批判を受けても辞めたくない「金銭事情」があった。
昨秋のパリ、ロンドンでの総額5000万円以上に及ぶ超豪華海外出張をはじめ、舛添氏の公私混同、政治資金不正使用疑惑が次々と出るわ出るわ。
●公用車で49回も神奈川県湯河原市の別荘通い。
●自宅近くの天ぷら店やイタリア料理店で約25万円、別荘近くの回転寿司店で約5万円をそれぞれ打ち合わせ名目で支出し、政治資金収支報告書に記載。
●飲食店から白紙領収書を恒常的に取得。
●13、14年の正月、家族旅行で利用した千葉県内の温泉宿泊費約37万円を会議費として計上。
●12年のお盆休みに、日光東照宮近くのホテルに宿泊。約8万4000円を政治資金収支報告書に宿泊代として記載。
●ネットオークションなどで、474万円分の美術品を政治資金で購入。
●代表を務めた政党支部の解散直前に、自身の資金管理団体へ政党交付金526万円を移譲。
●東京・世田谷区内の自宅兼(妻が代表を務める)事務所に、舛添氏の政治団体から家賃として約1600万円を支出──。
なんたるセコさ。5月13日の記者会見で、舛添氏はホテル代と一部の私的な食事代、計約45万円についてはミスを認め、返金する意向を示した。だが複数の世論調査では、9割以上から「納得できない」と突き放される始末。
「家族旅行での温泉利用発覚については、同施設のオーナーと関係が深い地元県議が出どころのようです。たびたび報じられた舛添氏の韓国偏向や、金銭トラブルが原因で仲たがいしたからだと」(政治部記者)
舛添氏のケチケチ行状は今に始まった話ではない。10年4月、自民党を離党した舛添氏が立ち上げた「新党改革」でのあきれた素顔について同党関係者が憤る。
「新党結成時に幹部は1人100万円ずつを寄付したのですが、舛添さんだけは1円も出さなかった。党員同士の会合にも『お金がないから』と、一度たりとも出席していない。にもかかわらず、党が銀行から借りた2億5000万円の返済を政党交付金で賄った疑いがある。これは政党助成法で禁じられている行為です。発覚時に弁護士に相談したところ、『不当ではあるものの、違法とまでは断言できない』とのことで、告発は見送ってきましたが‥‥」