5月29日放送の松本潤主演ドラマ「99.9-刑事専門弁護士-」(TBS系)第7話の平均視聴率が、前回の13.3%から17.7%にV字回復した。初回から第5話までの平均視聴率は17.2%と今期のドラマでトップをキープしていただけに、第6話の落ち込みに「このまま下降するのでは」と心配していた制作スタッフとしては一安心といったところだろう。
しかし、第7話の視聴者からは「小ネタはいいからもっと、事件をしっかりやってほしい」「最初の頃のほうが面白かった」「小ネタ好きだけどやり過ぎはよくない。最初はこんなになかった」など、ドラマの中で事件とは関係ないギャグシーンが増えていることに不満があるようだ。
それだけではない。第7話のストーリー自体、トリックが単純すぎて“99.9%有罪の難解な事件を解決”というコンセプトからも脱線しているとの指摘もある。
第7話は、大手玩具メーカーの社長が副社長の息子に殺害されるのだが、逮捕され起訴されたのは同社専務取締役。松本演じる深山大翔らは専務の弁護を引き受ける。
社会部記者も「確かに専務が起訴されたこと自体が不思議」という。
「侵入経路と思われる場所に下足痕がない。指紋が出た凶器の破片が合わない。自白がない。これで起訴に持ち込むか疑問です。しかも鑑識が入った後に、深山が玄関のスリッパから凶器の破片を発見する。殺人現場で、鑑識が見落とすとは思えません。日本は、起訴に持ち込むまで徹底的に調べる。だからこそ、99.9%有罪になるんです」
「変なキャラと小細工に走り過ぎて、内容がどんどん薄っぺらになってる」という視聴者の指摘が、今後の視聴率にどう影響していくのか注目したい。
(李井杏子)