ドラマ「99.9-刑事専門弁護士-」(TBS系)で主演を務める嵐・松本潤の気遣いに、称賛の声が集っている。公式ツイッターによると、クライマックスシーンのセリフについて一週間にわたって熱い議論が交わされ、松本は様々なやり取りを台本に手書きしていたという。そして6月15日、松本はその手書きした内容をパソコンで台本形式に清書してきたというのだ。
公式ツイッターでは「気遣いができるところが、松本潤である所以なんだな」と松本を礼賛。このエピソードに感動したという声も数多く寄せられているようだ。だがテレビ誌のライターは、このエピソードに顔をしかめる。
「つまり松本は、クライマックスシーンの『決定稿』を勝手に作ってきたわけですよね。これは美談でもなんでもなく、制作陣の仕事を松本が奪ったことになります。そもそも『決定稿』に責任を持つのは出演者ではなく、プロデューサーや演出家の役目。普通なら『監督気取りか!?』と怒鳴られてもおかしくないところですよ」
しかも全員で打ち合わせた内容を清書したのならまだしも、松本は「いろいろ考えて書き直した」とさえ語っていたというのだ。つまり松本自身が脚本を書いているのも同然で、これぞ越権行為の極みだろう。そんな松本の行動に対してテレビ誌のライターは残念な表情を見せる。
「この一連のエピソードは、ジャニーズ主演ドラマでは制作サイドよりもジャニーズ側の意向が優先されるという格好の証拠ですね。さらに問題なのは、このエピソードを美談に仕立てていること。客観的に見ればおかしな話なのに、そうとは感じないほどに感覚が麻痺しているのであれば、制作サイドの主体性のなさに驚くほかありません」
いくら視聴率がジャニーズ頼みとは言え、制作の実権すらも手放すようでは、ドラマ制作の現場はもはやジャニーズの下請けと化してしまっているのかもしれない。
(金田麻有)