これほどヒドい最終回がかつてあっただろうか。あまりの不人気ぶりに第9話で切り上げになったドラマ「OUR HOUSE」(フジテレビ系)に視聴者からのクレームが集まっている。
従来の爆死ドラマでは主演俳優がやり玉に挙げられていたものだが、『OUR HOUSE』では芦田愛菜の演技が評価されるなど、出演者は悪くないともっぱらの評判だ。一方でシリーズ最低視聴率の3.3%に終わった最終回では、視聴者から「脚本家、出てこい!」との罵声すら飛んでいる。テレビ誌のライターはこう語る。
「最終回の脚本は明らかに破たんしていました。夫役の山本耕史が亡妻と瓜二つの従妹とキスし、外国人妻のシャーロット・ケイト・フォックスは異国の地で見捨てられたも同然。それなのに4人兄弟の母親になろうと決心するシーンでは、頭の中に『?』が渦巻きましたね。ハッピーエンドで良かったという声もありますが、客観的に見てシャーロットが幸せな理由が見つからないんですよ」
あまりの低視聴率に芦田サイドはフジテレビに絶縁状を叩きつけたという話もあるが、本当に叩きつけるべき相手は別にいるのではないか。テレビ誌のライターが続ける。
「芦田はもう、脚本家の野島伸司と決別すべきでしょう。彼女にとって初の連ドラ主演となった『明日、ママがいない』(日本テレビ系)も野島脚本でしたが、内容が養子への差別や偏見を助長するとして養護施設協会からクレームがつくなど評判は散々。スポンサーも降板し、せっかくの連ドラデビューに泥を塗られました。そして今回がこれですから、もはや野島脚本のドラマは鬼門扱いでしょうね」
内容が批判されつつも「明日、ママがいない」は平均視聴率12.8%と善戦し、さすがは社会派ドラマの野島と言われたもの。だが「OUR HOUSE」ではコメディかシリアスなのかわからないという批判も多く、視聴率も撃沈した。もはや野島の神通力も通用しなくなってきたのかもしれない。
(金田麻有)