長友は6月12日に行われた強化試合のパラグアイ戦の前日、髪を金色に染めて報道陣の前に現れた。スポーツ紙の現地入り記者が話す。
「めちゃくちゃ照れてました。『(人気漫画のドラゴンボールの)スーパーサイヤ人になりたかったけど、スーパーゴリラになってしまった』と(笑)」
表向きは「(連敗続きのため)気分を変えたい」「W杯で世界にアピールしたい」と話すも、実は本田に対する若手のイラだちや失望感を緩和する狙いがあったようだ。現地記者が続ける。
「前日、不信感を募らせる若手の気持ちを本田本人にぶつけていた。その“説教”は自分への戒めでもあり、自分が変身したことで、チーム内に対しても、『この件はこれで終わりにしよう』という思いを伝えたかったようです」
ピッチでは献身的にスプリントを繰り返し、攻撃と守備に奔走。チーム内でも、オレ様気取りの本田に対してガツンと言い聞かせ、不穏な空気を一掃させた長友だが、他にも心配事を抱えていた。スポーツライターが話す。
「長友は風邪をひきやすいんだそうです。後輩の槙野智章(31)がテレビ番組内でおもしろおかしく暴露したこともあったが、食事を中心に健康管理を徹底している。理由は予防薬を服用できないうえに、体脂肪率が8%ほどと少ないため、外気の温度差で体調を崩しやすい」
これには個人差もあるが、アスリートやダンサーの多くが抱える悩みのようで、
「サッカー界ならレジェンドのカズこと三浦知良(51)も『俺、すぐ風邪ひくんだよな。寒いのはつらいし、苦手』と、よく漏らしている。そのために個人トレーナーを常に帯同させている。長友がトレーニング・オタクになったのも専属トレーナーと契約したのも、カズさんの影響であり、アドバイスだったと聞いています」(スポーツライター)
ベテラン長友のコンディション調整にも注目だ。
ちなみに、日本サッカー界でキングと称されるカズは、いまだ数多くの代表選手たちに影響をもたらしている。
「4年前から年2回、6月と12月に長谷部を中心にカズさんを囲んで食事会が開かれている。長友はもちろん、吉田麻也(29)や内田篤人(30)らが常連です」(スポーツ紙記者)
5月31日の日本代表メンバー発表後、そんな“相談役”のカズの自宅をお忍びで訪問していたのが、香川だった。代表チーム関係者が明かすには、
「一人で行くなんて、相当、思い詰めていたんでしょうね。トップ下の序列が下がり、マスコミが『スタメン落ち』なんて報道していましたからね。お茶を飲みながら1時間ほど滞在し、『活躍してスポーツ紙の1面を飾って一流。(結果が)ダメでも1面になって超一流』と、カズ流の励ましがあったそうです。マスコミから叩かれてこそ超一流の証しであり、国民の期待の表れなんだと、あらためて気づかされたようです」
50歳を過ぎても現役のカズは、「FIFAレジェンド」としてロシアW杯に招待され、現地で日本戦を観戦するが、カズと並び知名度抜群で、W杯に3度出場している中田英寿(41)がまったく顔を見せていない。
「4年前はテレビ解説者として現地入りするだけでなく、『中田ネットカフェ』も展開したが、今回は不気味なほど静かです。6月初旬には過去に所属していたイタリアのペルージャやローマなどの地を、当時のスタッフたちと旅行していた」(スポーツ紙デスク)
イタリア在住のスポーツライターによれば、日本代表について聞かれても、
「私はサッカーを見ていなくて、試合も全然見ていません。日本でも同じ質問を受けて、『もしかしたら試合も見ないかもしれないので、私からは言えません』と答えた」
中田の関心はもっぱら日本酒だとか。孤高のレジェンドは日本サッカー界と距離を置いているようだ。