7月10日に投開票を迎えた参議院選挙。当日は午後8時まで投票が行われたが、これが原因で毎週恒例の楽しみを奪われてしまった人たちが、高齢者を中心に不満の声をあげているという。テレビ誌のライターが解説する。
「午後8時になってNHKにチャンネルを合わせたら、堺雅人の演じる真田幸村ではなく、局アナの顔が大写しになったので、時代劇ファンが面食らったのです。選挙特番と大河ドラマの放送時間がもろ被りになったため、この日に限って『真田丸』の放送が午後7時10分スタートに繰り上げられていたわけですね」
大河ドラマには再放送があるものの、その日時は土曜日の午後1時5分から。つまりほぼ1週間も待たされてしまうことになる。NHKオンデマンドでの見逃し再生は可能とは言え、こちらは一話216円と有料なのに加え、高齢者にとってはハードルが高いのも事実。しかも大河ドラマならではの視聴者事情も、混乱に拍車をかけたようだ。
「高齢者にも番組録画は普及しており、『真田丸』もあらかじめ録画予約しておけば、放送時間の変更にも対応できたはずです。しかし毎週、同じ日時に放送される大河ドラマでは、その時間に合わせて夕食をとる人も多く、生活習慣の一部と化している家庭が少なくないのです。そのためわざわざ録画する人は少数派で、結果として見逃す人が続出してしまいました」(前出・テレビ誌ライター)
もちろんNHKでも放送時間の変更を前々から告知していたが、この手の告知が隅々まで行き渡らないのは世の常。どうせなら高校野球方式で、「真田丸」をEテレで放送しても良かったのかもしれない。
(白根麻子)