8月19日、オリンピックのレスリング女子53キロ級決勝が行われ、無敵の強さを誇った吉田沙保里がまさかの敗退、銀メダルに終わった。
「長年、世界の女子レスリングを牽引してきたファイターであり、努力の人です。銀メダルだって立派な成績。胸を張って帰国してほしい」(吉田選手を追い続けてきたスポーツ紙記者)
しかし、この偉大な銀メダルに水を差してしまったのが試合を実況した日本テレビの河村亮アナだ。オリンピックはNHKと民放各局が共同で番組を制作している。
「実況も各局のアナウンサーが分担するのだが、よりによって日本中が注目する吉田の試合を河村アナが担当することになってしまった。河村アナの実況は極めて独自のもので、選手の感動秘話を挟むことで知られています。今回も同様で、特に2014年に他界した吉田の父・栄勝さんについて語り続ける感動の押し売りぶりにブーイングの嵐が巻き起こっています」(スポーツライター)
試合後、すぐにネットは大荒れ。「アナのポエムで感動が半減した」「ベラベラうるさい。実況だけして!」「お父さんの話、もうお腹いっぱい」と好意的なコメントはほとんどなく、ダメ出しばかりされる始末だ。
「感動を演出したかったんでしょうが、視聴者は彼らが思っているほどバカではありません。選手たちの真摯な戦いぶりに余計な言葉はいらないのですが‥‥」(前出・スポーツライター)
吉田にとってこれが最後の五輪になるかも知れないが、悪評が噴出している河村アナのオリンピック実況もこれが最後になるかもしれない。いや、ぜひ最後にしていただきたいものだ。
(笠松和美)