10月1日公開された映画「CUTIE HONEY -TEARS-」。往年の人気キャラクターを西内まりやが演じる話題作だが、公開直後になってもどうにも盛り上がってこない。その最たる理由を映画ライターが語る。
「製作発表時点から何度も指摘されてきましたが、なんといっても『キューティーハニー』で誰もが即座に連想する『ハニーフラッシュ!』を封印しまったということに尽きますね。それが興行失敗ムードに拍車をかけたまま突っ走っている状況です」
今回の西内ハニーは、ビジュアルポスターも2パターン、さらには凝った予告編、主題歌「BELIEVE」のMVにも映画のシーンを挿入させたりと、10代女子のカリスマと言われる“この頃流行り”の西内をクローズアップした宣伝展開がされた。ところが、前出の映画ライターは「まったく世間で話題になっていない。でも自業自得でしょう。『ハニーフラッシュ!』という決め台詞がないことで、どんな予告編を作ろうと観客を振り向かせることができなかった」と手厳しい。さらに、週刊誌記者もこう続ける。
「『キューティーハニー』といえば、昭和アニメのセクシーヒロイン代表です。あの衣装がはじけ飛び、一糸まとわぬボディラインを強調した変身シーンが頭から離れないという人たちがいまだ多い。また永井豪さんの原作らしく、内容もセクシーコメディ要素がふんだんでした。ところが、そういった人気を生んだ要素を全て取っ払ってしまった。しかも取ってつけたように“新時代のキューティーハニー”と言われても、ファンから『事務所の方針で露出できないだけだろ』と揶揄されても文句は言えません」
さらには公開直前になり、原作ファンから「おいおい」とツッコまれているのだとか。
「西内が映画宣伝のためにいくつかのメディアに顔を出していますが、『週刊朝日』のインタビューでは『ハニーフラッシュ!って名台詞が台本になくて寂しかったんですが(笑)』と、この期に及んでコメント。これには往年のファンが『心にもないことを言うな』と失笑ですよ」(前出・週刊誌記者)
ネット上でも「ワイヤーアクションが初体験とかいつの時代の宣伝だよ」「西内の『けっこう仮面』なら観に行くけど」「舞台挨拶で観客とハニーフラッシュ! と叫べばツカミはOKのはずなのに」など、どこをどう切っても爆死ムードが充満中だ。
製作発表時の派手な報道からは考えられないほどの失速ぶり。“この頃まったく流行ってない”1本となるかもしれない。
(藤田まさし)