また一人、女子プロゴルフ界にニューヒロインが登場した。さる10月2日、日本女子オープンに出場し、アマチュア選手として国内メジャー優勝という史上初の快挙を成し遂げたのは畑岡奈紗。10月10日には都内で記者会見を開き、プロ転向を表明した。
わずか17歳8カ月での転向は、宮里藍の18歳3カ月を塗り替える史上最年少記録となった。
茨城県のゴルフ場で事務員をしていた母親の影響で、11歳のときにゴルフを始めた畑岡。日本ゴルフツアー歴代3位の通算48勝をあげる中嶋常幸が指導する「ヒルズゴルフ・トミーアカデミー」に入門し、腕に磨きをかけていった。その後、15年と16年の「世界ジュニアゴルフ選手権」を連覇するなど、ゴルフ関係者の間では“10年に1人の逸材”として注目を集めていた。
ゴルフジャーナリストが畑岡の実力を高く評価する。
「身長は158センチと小柄だが、下半身がどっしりと安定していて男子プロのような力強いスイングができている。アプローチやパターに関しては課題があるが、ドライバーショットは全盛期の岡本綾子のようだ。世界で勝つことのできる能力はある」
専門家も太鼓判を押す畑岡の実力だが、クラブを握っていないときは普通の17歳の一面をのぞかせる。ゴルフ雑誌編集者が語る。
「嵐の大野(智)クンの大ファンなんです。『いつか対談したい』って言っています」
プロ転向発表の記者会見で、畑岡はこのように語った。
「勝ちにこだわって、応援してくださる方々への感謝の気持を忘れずにいきたい。東京五輪の金メダルと海外メジャー優勝が目標」
ちなみに奈紗という名前は、米国航空宇宙局「NASA」に由来。「アポロ計画のような前人未到を成し遂げてほしい」という両親の願いが込められているという。これから、さらなる飛躍を遂げ、憧れの大野クンに会えることができるだろうか?