スポーツ

広島カープ黒田博樹が引退発表、栄光の裏にあった高校時代の壮絶シゴキ

20161022kuroda

「今年本当にみんなの力で優勝を経験させてもらって、最高のシーズンを送れたんで、全く悔いはないですね」

 さる10月18日、広島カープの黒田博樹が今季限りでの現役引退を発表した。さらに黒田は最初で最後となる日本シリーズに向けて、こう語った。

「目一杯、最後、ケガを恐れずに戦っていけたらと思います」

 大阪・上宮高校から専修大学を経て、ドラフト2位(逆指名)で97年に広島に入団した黒田は、在籍11年間で103勝の勝ち星を挙げ、07年オフにフリーエージェント権を行使して、米大リーグ・ドジャースに移籍。

 黒田は、大リーグ通算7シーズンで79勝をマーク。10年~14年にかけては、日本人投手として初となる5年連続2桁勝利を達成。そんな偉業を継続中の14年オフ、黒田はメジャー球団からの超高額オファーを断り、古巣の広島を日本球界への復帰を決断するのだった。そして今季10勝を挙げ、25年ぶりのリーグ優勝の原動力となった。

 日本だけでなく、最高峰のメジャーリーグにおいても成功を収めた黒田。しかし、高校時代の黒田にその面影はなかったという。上宮高校野球部OBが語る。

「当時の監督は本当に怖かったですから。練習試合でもピッチャーが2連続で四球を出したら、グラウンド中が重苦しい雰囲気になるんです。しかも『おい。黒田、しっかり投げろや』『もう投げんでええ。帰れ、帰れ』とチームメイトからも野次が飛ぶんです。たいがいのピッチャーは萎縮して、ストライクが入らないようになる。黒田もそうでした」

 高校3年間、黒田はずっと控え投手であり、エースナンバーが与えられることはなかった。広島のテレビ局が放送した特別番組において、高校時代の練習場を訪れた黒田はこう語っている。

「嫌やったなあ。ここで投げるの。ボールを探しに行くフリをして、外野フェンスの裏が土手になっていて、そこの川の水を手ですくって飲んでいました」

 今回の引退について、米国メディアも速報で伝えるなど、国内外から惜しむ声が相次いでいる。最高の花道を飾ろうとしている黒田。その栄光の裏には高校時代の過酷なシゴキを乗り越えた過去があったのだ。

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
長与千種がカミングアウト「恋愛禁止」を破ったクラッシュ・ギャルズ時代「夜のリング外試合」の相手
2
暴投王・藤浪晋太郎「もうメジャーも日本も難しい」窮地で「バウアーのようにメキシコへ行け」
3
日本と同じ「ずんぐり体型」アルプス山脈地帯に潜む「ヨーロッパ版ツチノコ」は猛毒を吐く
4
侍ジャパン「プレミア12」で際立った広島・坂倉将吾とロッテ・佐藤都志也「決定的な捕手力の差」
5
怒り爆発の高木豊「愚の骨頂!クライマックスなんかもうやめろ!」高田繁に猛反論