ハロウィンイベントでナチスドイツの制服に似た衣装を着ていたとして、アメリカのユダヤ系人権団体などが抗議の声を上げ、騒動となった欅坂46。
プロデューサーの秋元康氏の謝罪により、騒動は沈静化しつつあるが、あらためてナチスが敏感な問題であることが浮き彫りとなった。
だが、今回の欅坂の騒動とは比べ物にならないほど、大掛かりな「ナチスネタ」が日本の芸能界で行われていた。
「約40年前、桂文枝さんがヒトラーの仮装をして党員たちに演説するという、いまでは考えられない内容のCMが放映されていたんですよ」と語るのは芸能ライターである。三枝時代の文枝による「ヒトラーCM」とはどのような内容だったのか。
「『リッター』というチョコレートのCMなんですが、演説台に立つヒトラーと聴衆の党員たちがナチス式敬礼を交わす内容です。文枝さん演じるヒトラーが『リッター!』と叫び党員たちが『タベルリッター!』と呼応する。最後に『リッター食ったーうまかったー』とヒトラーが言ってオチがつくんですが、いまなら大問題に発展するでしょうね」
当時も抗議を受けてすぐに中止されたという「ヒトラーCM」。放映にまで至ったことが奇跡である。
(白川健一)