11月11日、バレーボール男子日本代表監督への就任が内定している中垣内祐一氏が、9日に起こした人身事故について謝罪会見を行った。中垣内氏は事故当時、所属チームの部長として入団予定選手の実家を訪れる途中だったという。この事故を受け、代表監督の行方などをバレーファンが心配するなか、自動車好きの間からは驚きの声があがっているという。自動車ライターが説明する。
「事故を起こした車が、次期代表監督が乗っているとは思えないような小型ハッチバックだったのです。警察での事故検証ではドアに目隠しを貼っていましたし、所属チームの社用車なのかもしれません。この車種は室内高1345ミリというミニバン並みの広い室内が特徴で、身長194センチの中垣内氏でも不便はありませんが、次期日本代表監督が遠出するのにふさわしい車とは言えず、このチョイスには驚きですね」
たしかに次期監督なら高級車に乗っていてもよさそうなものだ。だが、バレーボール界の実情を知るスポーツライターは中垣内氏が小型車に乗っていたのはむしろ当然だと指摘する。
「華やかに見えるバレーボールですが、当のバレーボール協会は慢性的な赤字体質。昨年度まで5期連続で赤字を垂れ流しており、財務面の問題はまだ解消していません。各チームの懐事情は協会とは別ですが、協会を差し置いてチームが高級車を使うわけにはいかないのでしょう。財務面以外にも協会内には様々な不協和音が流れていると言われ、中垣内氏も次期監督として、頭を悩ませていたでしょうね」
よもや中垣内氏は運転しながら、協会の行く末でも考えていたのだろうか。次期監督の座は不透明になってきたが、その次期監督がバレーボールだけに打ち込める環境になってほしいと願うファンは少なくないようだ。
(金田麻有)