プロ野球選手と女子アナのカップルが次々と誕生する。信頼を得た仲介者は、球界に多大な人脈を築いていったという。仕事熱心なだけだと言えばそれまでだが、何やら一線を越えているというから騒がしい。渦中の敏腕女性ディレクターを直撃した。
3年連続でBクラスに沈んだ楽天が、今オフのストーブリーグで積極的な動きを見せている。ソフトバンクを戦力外になった細川亨(36)を補強してインサイドワークを強化、さらにFA宣言した西武のエース・岸孝之(31)も獲得した。これで最も「ワリを食った」のが当の西武だと、事情を知るジャーナリストが語る。
「西武は岸の残留宣言を認めていたし、細川の出戻りも望んでいた。ところが、同じリーグのライバル球団が一気に両者をかっさらってしまった。実はその陰で、楽天の星野仙一球団副会長(69)と昵懇の、Xというフジテレビのアラフォー女性ディレクターが暗躍したと言われているんです」
岸は楽天入団に際して、
「震災からの復興を後押ししたい気持ちがずっとあった」
と話しているが、これまでチャリティイベントへの出演や、仙台での野球教室の誘いなども断ってきた経緯がある。移籍を決断した偽らざる理由は、西武フロントの権力争いに嫌気がさしたことと、楽天が提示した巨額の年俸。そして、星野副会長とX女史の存在があったというのだ。
「FA宣言直後、岸の携帯電話に星野さんから直接ラブコールが届いたそうです。星野さんに番号を教えたのがXさんだと言われている。細川の場合はみずから彼女に相談し、星野さんに番号を伝えてもらったとも。親しい球界関係者に『いの一番で星野さんから‥‥いや、梨田監督から(電話が)かかってきまして──』と、裏での『就活』について口走りそうになり、慌てて否定していたそうです」(前出・ジャーナリスト)
X女史の手柄か、フジは岸のFA宣言から移籍決定までに密着し、独占インタビューも放送している。さらには、仙台での入団会見直後に行われたという岸、球団社長、星野副会長らがそろった食事会にX女史も出席していたというのだ。
彼女を知るスポーツ紙記者によると、肩書は「ディレクター」だが、仕事内容としては試合のたびに球場に入り、カメラマンに撮影の指示を出し、選手や監督を取材してスポーツ番組のニュース原稿を作成する、いわゆる「球団担当記者」だという。現在はさる在京球団を担当している。
「Xさんはフジテレビの関連制作会社に勤務していて、これまでに西武やロッテ、DeNAを担当してきました。仕事ができるのは間違いなく、とにかくマメで面倒くさいことも率先して引き受けて、人と人をつなぐこともいとわないタイプ。日本代表の試合などにも必ず彼女が取材に来ているので、いわばフジの『エース記者』ですね」(前出・スポーツ紙記者)
下請けのディレクターという立場でありながら、築き上げた“人脈”という武器を磨き、現在に至る。前述のように、星野氏ら球界の超大物にも食い込んだ手腕は有名で、数々の独占取材に成功してきたという。一方で、やっかみもあるのか、取材姿勢を手放しでは称賛しない声も聞こえてくる。
前出・スポーツ紙記者が言う。
「正直、同業他社の人間から『でしゃばりすぎる』『やり方が鼻につく』という感想が出ている。というのも、選手との距離の取り方が近すぎるんですよ。13年のWBC準決勝のプエルトリコ戦のことですが、得点チャンスにソフトバンク・内川聖一(34)の走塁ミスがあって日本が負けてしまった。試合後のミックスゾーンで内川が『申し訳ない‥‥』と涙を流したんです。そしたらなぜか、Xさんも一緒になって号泣し始めて‥‥。他の取材陣はみんな『何でお前が泣くんだ』ってドン引きしてましたね」
選手と記者という関係を超えた、身内感覚の強い仕事ぶりだが、選手たちからは支持されており、悪口も聞こえてこない。そんな信頼を勝ち得る一因が、「フジテレビの美女アナ斡旋(あっせん)」だというのだ。