趣味と実益を兼ねるお笑い芸人は多いが、東京ダイナマイト・ハチミツ二郎の場合はひと味違う。若手漫才師日本一を決める「M‐1グランプリ」で2度もファイナリストになっている彼は、その足跡も異質だ。
所属事務所は、超弱小事務所に始まり、ビートたけしのオフィス北野、モデルが多いオスカープロ、そして、今のよしもとクリエイティブ・エージェンシーと、コロコロ変わる。
“根っからの流浪芸人”は売れる前、大人向けビデオの関連会社を経営しており、自身が男優として出演した経験もある。その流れか、独身時代にはトップ女優と、堂々交際。破局後の10年には、元メロン記念日の斉藤瞳と結婚するも、わずか1年でスピード破局している。
そんなトンパチ芸人(型破り)のハチミツは、なんと、プロのレスラーになっていたというから驚かされる。
「彼はもともと、お笑いプロレス・西口プロレスにも所属。09年に、プロレスの本場であるメキシコへ渡り、ルチャ・リブレのプロテストを受けて合格。見事にプロライセンスを取得しているのです。つまり、日本の芸人初のルチャドール(メキシカンプロレスラーの呼称)なのです」(エンタメ誌記者)
現在、プロレス専門誌で連載もしており、国内のマットに上がることもたまにある。プロレス好きが高じて、自身が闘う側に立った芸人の例として、レイザーラモンや長州小力、アントニオ小猪木などがいるが、ハチミツはよりホンモノ志向。プロレスオタクであり、レスラーであり、芸人でもあるのだ。
(北村ともこ)