お笑いコンビ・キングコングの西野亮廣が、みずからがプロデュースした絵本「えんとつ町のプペル」の無料公開に踏み切った。小学生から「2000円は高い。自分で買えない」と指摘されたことで、ネットでの無料公開を決断したもの。これがキッカケで売り上げはむしろ続伸し、アマゾンでは本全体のランキング1位になるなど、爆発的な勢いを見せている。そんな西野の決断について週刊誌の記者はこう語る。
「彼の判断はビジネスの手法として正解でした。市場に広まった商品の場合、無料公開で失われる販売機会を惜しむよりも、いかに効果的な宣伝を行うのかこそが重要。今回の無料公開により、この絵本が23万部も売れていることや、小学生も欲しがる作品であることが広まり、新規の顧客を獲得できたわけです。無料公開にしても、たとえば『PPAP』はいくらでもユーチューブで観られるのにお金を払ってダウンロードする人は大勢いる。ネットで観られることと現物を所有することは別物であることは、すでに市場が証明しています」
西野のおかげでくだんの小学生も「えんとつ町のプペル」を鑑賞できたわけで、西野には賞賛が寄せられそうなものだ。だが、実際には好感度を落とす結果になったという。そのカラクリについて週刊誌の記者が続ける。
「結局はどう表現するかの問題です。小学生のために無料公開したとだけ言えばいいのに、なぜか西野はブログで『お金の奴隷解放宣言』という挑発的なタイトルを掲載。しかし数千万円の印税を手にした西野が“お金の奴隷解放”と主張する姿に嫌悪感を覚える人が多いのは当然でしょう。文章もやたらと突っ張っていますし、主張の内容がわりとまともなぶん、こういう表現しかできないことが実に残念ですね」
もっとも最近の西野は嫌われキャラを貫き通している節もうかがわれる。世間を挑発することで成功を手に入れられるなら、いくらでも挑発しようじゃないかという、西野流の処世術なのかもしれない。
(金田麻有)