1月24日放送の「チマタの噺」(テレビ東京系)で司会の笑福亭鶴瓶とゲストの毒蝮三太夫が交わしたトークが話題だ。
毒蝮はかつて「ふざけた名前だ」としてNHKへの出演を拒否されたことを告白。その後解禁されたことで、NHKの体質が変わったと話した。さらに、たけし軍団の「玉ちゃん」が「玉ちゃん」ではなく正しい芸名でNHKに出ていることを話し、鶴瓶が驚く一幕もあった。
玉ちゃんの他にもビートたけし率いるたけし軍団の面々は、とてもテレビに出られそうもない芸名がたけしによってつけられることが少なくない。
もっとも弄ばれた芸人といえるのが、「ダイオウイカ夫」だ。お笑い雑誌の編集者はこう振り返る。
「東南アジア系のはっきりした目鼻立ちをした彼はデビュー時、“ルビー浅丘モレノ”と名づけられました。昭和の名女優・浅丘ルリ子と、お騒がせハーフタレントのルビー・モレノを合わせたものです。ここから“たけし劇場”が幕を開けました。最初の改名で名づけられたのは、“大神クヒオ”。出資法違反などの詐欺で逮捕された大神源太と、結婚詐欺師のカリスマと言われたクヒオ大佐を一つにしたものでした」
のちに、犬神グヒオ⇒太神ダヒオと微妙なマイナーチェンジをして、2011年に“東京名物大神本舗5百年”となった。
「2013年頃から再び改名の案が上がり、『たけしの等々力ベース』(BSフジ)や『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で、たくさんの候補が挙がりました。最終的には、ダウンタウンの番組内で現在の“ダイオウイカ夫”に落ちつきました。ちょうど、ダイオウイカが流行っているときだったので(笑)」(前出・お笑い誌編集者)
軍団にはこれまで、国際指名手配犯や病原菌、街娼などを付けられた芸人もいた。彼は今、“シェパード太郎”の名で落ち着いている。たけしにとって、命名は娯楽か息抜きなのかもしれない。楽しんでいることだけは、確かである。
(北村ともこ)