睡眠薬が糖尿病の治療や予防に効く? 製薬会社もビックリの情報が2月22日の「ガッテン!」(NHK)にて放送され、物議を醸している。
この日は糖尿病の最新事情として、睡眠薬を使って熟睡の時間を増やせば血糖値を下げられるとの見解を紹介。出演者が手にしていた睡眠薬のラベルが見える状態だったこともあり、放送直後からネットで炎上したのである。医療系ライターも驚いたという。
「番組を観ている最中から『これはヤバいぞ』と思っていたら、案の定、多くの医療関係者が同番組への批判をネット上で発信。画面に映っていた睡眠薬の処方を求める患者さんが現れるなど、医療現場への影響も出ていたようです」
これにはNHKも無視するわけにはいかず、27日には公式ホームページに謝罪文を掲載。さらに次回の放送では番組内でもお詫びと訂正を行うこととなった。
NHKでは今回の放送に至った原因が「ご出演して頂いた専門家ではなく番組にあります」とし、「睡眠薬で糖尿病の治療や予防ができる」などの行き過ぎた表現や短絡的な表記があったこと、「副作用の心配がなくなっている」という表現が不適切であったことなどを謝罪した。
そんなNHKに一部のネット民からは「これじゃブーメランだ」との声も出ているという。テレビ誌のライターがその意味を解説する。
「NHKでは7日放送の『クローズアップ現代+』にて、ネットで拡散する嘘のニュースである“フェイクニュース”を特集。こちらはごく真っ当な番組でしたが、今回の『ガッテン!』がフェイクニュースと指摘されかねないほどに危うい内容だったことから、『自分のところがフェイクニュースじゃないか!』とブーメランを指摘されているのです」
同番組は昨年3月まで放送されていた「ためしてガッテン!」がリニューアルしたもの。番組名から“ためして”がなくなったことで、放送内容を事前に試すというプロセスが省かれてしまったのかも!?
(白根麻子)