告白本で水着グラビアを「おかず」と表現し、リストカットの過去まで明かした清水富美加。多くの仕事を途中で投げ出し、もはや芸能界への復帰は絶望的と見られている。いったい何が彼女を吹っ切れさせたのか──。「電撃出家」のヤミ真相とドロ沼化する「事務所vs教団」のエグすぎる内幕に迫った。
「もう我慢できません。辞めたいんです‥‥」
22歳の人気女優は、声を震わせながら、退社の意志を所属事務所に伝えた。その張り詰めた表情は決して演技ではなかった。だが、対応に当たった事務所の幹部社員は、彼女の要望を聞き入れようとしない。さらに、じっと顔を見据えて、
「辞めたらどうなるかわかってる? 大変なことになるよ」
清水側からすれば、このような「恫喝」とも取れる言動によって、彼女は精神的に追い込まれていった──。
清水富美加(22)の「出家騒動」が勃発する前の出来事だ。芸能関係者が明かす。
「何とか事務所にとどまって仕事を続けてほしい。そんな思いから、幹部社員の1人は過去に撮影された“未公開映像”の存在をチラつかせて説得に当たったと聞いています。内容については詳しく聞いていませんが、もしも表に出回れば、清水さんのイメージにも大きな傷がつくような映像だったようです。そこで清水さんは、わらにもすがる思いで教団に相談し、『事務所を辞めるには出家するしかない』と覚悟を決めたのです」
このあと、1月28日に清水は弁護士を伴って、事務所のチーフマネージャーと面談。そこで初めて「出家」の意向を伝えたとされる。
2月12日には「幸福の科学」が清水の出家を正式に発表。公開された清水の直筆メッセージには、
〈お仕事の内容に心がおいつかない部分があり、しっかりとした生活が送れず、毎日がギリギリの状態でした〉
と、苦しい胸の内が記されていた。
以降、清水は表舞台から姿を消し、水面下では教団側と事務所サイドが「契約期間」を巡って火花を散らした。
「事務所側としては当初、1年更新の専属契約が切れる5月20日までは籍を残して、すでに決まっていた仕事だけでもやり遂げてほしかった。しかし教団側の弁護士は、2月末での契約終了を通知し、両者の主張は平行線をたどっていました」(スポーツ紙記者)
地上波のレギュラー番組2本はいずれも降板し、撮影途中だった映画「泥棒役者」(11月公開予定)は代役を立てて撮り直すことが決まった。
「CM契約を結んでいた大手企業2社は対応を協議中とのことで、はっきりとした結論は出ていませんが、いずれにしても契約の更新はほぼ不可能でしょう。すでに大部分の撮影を終えて公開が決まっていた映画が2作品あり、もしお蔵入りとなれば、莫大な違約金が発生する可能性が高い。事務所の損失を10億円以上と心配する声もあります」(前出・スポーツ紙記者)
所属事務所が清水の引き止めに躍起になっていたのも、そうした経済的な事情が絡んでいたからだろう。
清水の所属事務所「レプロエンタテインメント」(以下・レプロ)の本間憲社長は、この「出家問題」を収束すべく、「芸能界のドン」と呼ばれるバーニングプロダクションの周防郁雄社長に相談を持ちかけたという。
「周防さんは本間さんが独立した90年代から何かと便宜を図るなど支援してきました。しかし最近は、2人の間に微妙な距離が生じていて、おまけに宗教絡みの問題だったこともあって、周防さんの反応はそっけなかったそうです。また、もう一人の“ドン”と呼ばれる田辺エージェンシーの田邊昭知社長も、ウンザリしたように『勝手にやればいい‥‥』とサジを投げてしまい、後ろ盾を失った本間社長はホトホト困り果ててしまったようです」(前出・芸能関係者)
芸能界の実力者たちも、相手が「巨大宗教団体」では手に負えなかったのかもしれない。