2月14日にレプロは社長名義でこのような声明を発表した。
〈本人の意思を最大限尊重し、可能な限り本人の希望に沿う形で円満に話を進めていくつもりであります〉
態度が軟化したのは、冒頭の「恫喝言動」が影響していると、芸能関係者は説明する。
「清水さんに対する引き止め工作が脅迫行為に当たるのではという見方も事務所内に出てきたんです。そのため、清水さんと教団に対して、ある程度の譲歩はしかたないという結論に達したようです。しかしこの調子では、今後発生する莫大な違約金についても、大半を事務所がかぶることにもなりかねません」
一方で、両者の情報戦はドロ沼化しつつある。
2月19日付の「スポーツニッポン」は、〈清水富美加ゲスに苦悩していた/既婚者と知らずに交際〉という見出しで、清水のスキャンダルをブチ上げたのだ。
「スポニチといえば、元TBSで、現在はレプロに所属する青木裕子(34)の第2子妊娠をいち早く報じるなど、周囲からは深い関係性が指摘されていました。もしレプロ側の意をくんで書かれた記事ならば、すでに事務所サイドは見切りをつけて“清水叩き”に走ったという捉え方もできます」(芸能デスク)
騒動勃発当初は、「月給5万円」という清水の薄給ぶりが話題を呼んだが、事務所側の弁護士は即座にこう反論した。
「仕事量や仕事内容に見合う適切な報酬を支払ってきた」(2月13日の会見より)
さらに2月15日付の「デイリースポーツ」は、清水の「直近年収」が1000万円以上だと報じている。
だが、その2日後に法名の千眼美子名義で出版された著書「全部、言っちゃうね。」(幸福の科学出版)では、こんなエピソードを明かして反撃に転じた。
〈年収1千万円は確かにいただいていましたが、マネージャーさんは、「去年の純粋な売り上げ見込みは1億円以上は稼いでると思うよ」と言っていました〉(著書より引用)
この暴露を受けて、立場を異にするレプロ関係者はこう証言する。
「タレントに売り上げの約1割しか渡っていないとなると、確かに“搾取”と見られてもしかたないかもしれません。しかしレプロは貢献した者にはきっちりと還元している。稼ぎ頭だった長谷川京子さん(38)は、以前より仕事量は減っても、当時とさほど変わらない給料が支払われ続けているという話です。また、長谷川さんだけで年間5億円以上の売り上げがあった際には社員に一流企業並みのボーナスが支給されました」
それでも、教団側が広めた「奴隷契約」という言葉は、世間に大きな衝撃を与えた。芸能ジャーナリストの佐々木博之氏が言う。
「やはり芸能事務所としてのイメージの悪化は避けられないでしょう。これから芸能界を目指す人たちの間でも敬遠する動きが出てくるはずです。余談ですが、宗教活動と芸能活動を両立させているケースはたくさんあります。そうした点も含めて、もっと両者の話し合いがしっかりとできていれば、こういう事態にはならなかったと思います」
水面下では所属事務所が“再発防止”に向けて動き出していた。
「出家騒動が起きてからは、所属タレントに対してひとりひとり聞き取り調査が行なわれました。目的は“隠れ信者”のあぶり出しです。中には長い時間をかけて尋問を受けたタレントさんもいましたが、信仰する宗教に関して、それをとがめたり否定したりすることはなかったと聞いています」(レプロ関係者)