英プレミアリーグのアーセナルを指揮するアーセン・ベンゲル監督が退任の危機に立たされている。アーセナルは2004年を最後にリーグ優勝から遠ざかっており、チャンピオンズリーグでも7年連続で16強敗退という結果に終わっている。
ベンゲル監督は今季いっぱいで契約が終了する予定。そんな中、3月7日にチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦の第2レグ、対バイエルン・ミュンヘン戦が行われ、第1レグと同スコアの1-5で敗れたことでサポーターが激怒。今季での契約終了が現実的になった。
「ベンゲル本人はチームに残りたい考えですが、どうなるかはまったくの未知数です。バルセロナのルイス・エンリケ監督が今季限りで退任することが決まっているため、その後任に収まるという噂もあります。ベンゲルは否定していますが」(サッカーライター)
もし退任となれば、昔からのサッカーファンはじっとしていられないだろう。なにしろベンゲル監督には、日本代表が監督オファーを出したことがあるからだ。
ベンゲル監督は1995年に名古屋グランパスの監督に就任すると、お荷物クラブを立て直し、チーム初のタイトルとなる天皇杯をもたらした。1996年からアーセナルの監督に就くと1998年にはプレミアリーグ優勝を果たす。
「その手腕を買われ1998年フランスW杯後、岡田監督の後任として日本代表監督就任への期待が高まりました。サッカー協会の中には『アーセナルとの契約を破棄するときに生じる多額の違約金を日本が肩代わりしてでも監督に』と推す声もあったほどです。ですがベンゲル監督はオファーを断り、代わりに彼が推薦したフィリップ・トルシエが監督になりました。以降も幾度となく、代表監督の候補として名前が上がっています」(前出・サッカーライター)
現在、日本代表を率いるハリルホジッチ監督には手腕を疑問視する声も多く、2016年11月に行われたW杯アジア最終予選サウジアラビア戦の前には解任もささやかれた。ベンゲルジャパン誕生の下地は整っているようにも見える。
「ベンゲル監督はJリーグをまったく見ていないと話していました。日本代表の試合もあまり見ていないようです。もう日本に興味はないでしょう。よほどのことがないかぎり、日本代表監督就任はないと思います」(前出・サッカーライター)
20年越しの恋が成就することはなさそうだ。