西野朗監督率いるサッカー日本代表は大きな手応えと達成感を胸にロシアW杯から帰国したが、早くも新監督就任説が囁かれており、“西野ジャパン解体”の日が近づいているようだ。
1勝1分1敗でのグループステージ突破から、強豪ベルギー戦における大健闘。同大会開幕の2カ月前でのドタバタ就任劇に始まった西野ジャパンだが、勇敢な戦いぶりと的確な采配には多くの喝采がこだまし、世の女性からはアツすぎる“続投要請”が頻出しているのも事実。
だが、現在は元ドイツ代表監督で名門バイエルン・ミュンヘンなども指揮した経験を持つユルゲン・クリンスマンの日本代表監督就任説が盛んに取り沙汰されている(本人はこの説を否定)。熱戦を演出した西野監督は“暫定指揮”で終わってしまう可能性が高い。
「ラモス瑠偉や岡田武史ら日本サッカー界のレジェンドらも繰り返し訴えてきましたが、今回の西野ジャパンによる快進撃を見ても、やはり代表監督は日本人選手のメンタルや考え方を理解した日本人が務めるべきかもしれません。ポーランド戦終盤での徹底した時間稼ぎ戦術は物議を醸しましたが、他会場の状況を踏まえながら即座にチーム内で意思統一を図ることができたのも、通訳ナシの共通言語でスピーディーに考えを伝えることができたからでしょう。通訳を介してしまえば、どうしてもニュアンスや監督本人の“熱”が削がれてしまいがち。西野監督のリーダーシップはもちろんのこと、“日本人を知り尽くしている”という強みをクリンスマンが持ち合わせているとは思えません」(スポーツライター)
また、クリンスマンには外国人監督であるという点以外にも懸念すべき要素があるようだ。
「彼がかつてドイツ代表を指揮していた時代、母国であるドイツに定住せず、親善試合や国際試合を終えるたびにアメリカの自宅へすぐに帰国していたことで猛批判を浴びた“前科”があります。外国人監督にはよく起こりがちなトラブルですが、指揮する国のプロリーグのチェックや若手の発掘などをおろそかにするというのはサポーターから最も嫌われるタブー行為。日本でも過去に多くの歴代監督がこの非難の的ととなっています」(前出・スポーツライター)
つねづね、ラモス瑠偉が「国籍に関係なく、日本人を知り尽くしているヒトにチャンスを与えるべき」と主張してきたように、やはり日の丸魂を骨の髄まで理解した適任者を探すべきなのかもしれない。
(ジェイコヴ)