2016年4月3日発売の「週刊ヤングマガジンNo.18」でしげの秀一が連載中の漫画「セーラーエース」が終了した。これに驚きの声とともに悲鳴があがっている。
「セーラーエース」はモデルのようなルックスの女子高生・桜木繭がギャルをやめて野球に打ち込んでいくという物語。いよいよ強豪校の対戦することになり、繭は渾身のピッチングで相手チームのエースを引っ張り出す‥‥という瞬間で終わっている。最後のコマは野球ファンのおじさんが「大会屈指の好投手どうしのガチンコが見られる」と期待するシーンというラストとは思えないものだ。
「1980年代の週刊少年ジャンプはアンケートの結果がよくないと物語の途中でも平気で打ち切りにしました。そのためとんでもない終わり方をすることで知られていますが、これはそれ以上ですね(笑)。実はしげの秀一は飽きっぽい面があり、大ヒットしたバイク漫画『バリバリ伝説』の後、超能力格闘漫画や青春陸上漫画を描いたもののあっという間に終わっています。今回も『頭文字D』の後、まず中年の漫画家を主人公にした『高嶺の花』という作品に挑みましたが、2巻分で終了。熱心なファンですらどんな終わり方をしたのか覚えていません。そしてこの『セーラーエース』。イヤな予感が見事に的中してしまいました」(週刊漫画誌編集者)
右肩上がりに面白くなっていた所で打ち切りになったことで衝撃をもって受け止められているが、同時に発表された次回作についても嘆き節が聞こえてくる。
次回作は待望とも言える自動車漫画なのだが、「自動運転が普及した202X年に英国のレーシングスクールをトップ卒業した天才ドライバーが帰国する」という物語のようだ。
「みんなが待っていたのは自動車漫画であることは間違いないのですが、これではなく『頭文字D』の続編です。『頭文字D』には主人公の拓海に『ラリーをやらせてみたい』というシーンがあり、ストリートのバトルが終わったら拓海ラリードライバー編が始まるものだと誰もが思っていました。ところが『頭文字D』はその前に打ち切りのようなかたちで終了。次回作はラリー編であってほしかったというのがファンの切実な想いです」(漫画誌ライター)
こんな声が聞こえてくるのも、しげの秀一に対する期待の高さゆえのこと。夏に始まるという次回作もきっと我々を楽しませてくれることだろう。