11月30日に93歳で死去した漫画家の水木しげるさん。妖怪文化を日本に根付かせてくれたと言っても過言ではない「ゲゲゲの鬼太郎」は、世代を超えて今でも人気の作品だ。
「今年は若者に人気の高いファッションブランドが、こぞって水木先生の描かれた妖怪をモチーフにしたアイテムを発表していました。Tシャツからワンピース、パンツやバッグなど、どのアイテムも好調な売れ行きでしたが、水木先生が亡くなったことでさらに売れ行きが伸びています」
と言うのはファッションプランナーだ。さらにこう続ける。
「水木先生が描く妖怪たちはリアルでありながらユーモラスな要素もある。そこが誰からも愛される最大の理由でしょう。また、水木先生がマンガで食べて行けるようになったのは40代半ば。30歳を過ぎたら夢をあきらめて地道な生活を選ばなければいけないような風潮がある中、水木先生の生き方は『いくつになっても夢はあきらめなくていい』と言ってくれているようで勇気がもらえる。若者向けに作ったTシャツやリュックなどは、40代から70代の方にも好評です」
きっとあの世で本物の妖怪に、喜んで取材をしていると思われる水木さん。冥途のみやげには何を持っていったのだろうか。