昨年末をもって解散した国民的グループのSMAP。解散後も変わらず、ドラマや映画と大忙しなのが キムタクこと木村拓哉だ。1月期の主演ドラマ「A LIFE~愛しき人~」(TBS系) は及第点の視聴率をマーク。4月29日公開の主演映画「無限の住人」は第70回カンヌ国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門に選出されている。
これらの現状を見ると、俳優業を中心に活動していく予定の木村の前途は順風満帆にも見える。しかし、そこには重大な問題が。木村の演技力が絶望的なほど世間からの評判が悪いというのだ。
「ワンパターンの演技に視聴者はすでに飽きていますね。主演作の評価が高くても、それは豪華な共演者や巧みな脚本のおかげだと考えている視聴者は少なくありません。業界内でも現在、木村を俳優として高評価している関係者は少ないはずです」(週刊誌記者)
その演技力が笑いの対象にされてしまう段階にまで達している木村だが、過去には“月9の帝王”とまで言われていたことも事実。絶頂期には脚本家の三谷幸喜が「もともと芝居が上手な方」と褒めたたえ、映画監督の山田洋次氏は「天才的なところがある」と絶賛していた。いったい何が原因で、演技力の成長が止まってしまったのだろうか?
「ドラマで軒並み高視聴率を連発したことにより、俳優としての木村が業界内で神聖化。そのため誰も演技について指摘できなくなったのです。近年の演技には明らかに伸び悩みが見受けられますが、厳しい指摘をできない状況は今も変わりません」(前出・週刊誌記者)
初主演舞台の「盲導犬」(89年)では、まだ17歳だった木村に演出家の蜷川幸雄氏が罵声交じりの厳しい指導を浴びせていた。そのストレスで木村の頭に白髪が生えたと言われるほどだったが、当の木村は街中で出会った蜷川をオジサン呼ばわりするなど、緊密な師弟関係を築いていったという。
木村が今後、自身を成長させたいのであれば、蜷川氏のような厳しい業界人と仕事をすることが不可欠と言えるのではないだろうか。
(浦山信一)