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早実・清宮幸太郎「ドラフト拒否」の裏工作(2)今後の育て方と弱点

 となれば、五輪出場をエサにしたプロからの誘いが優位かとも思えるが、ここにきてアマチュア側も巻き返しを図っている。

「侍ジャパンの強化委員会は、現在、プロアマの関係者から東京五輪に向けての強化策についてヒヤリングをしていますが、アマチュア側から『WBCはオールプロでいいが、五輪は、その精神から言ってもアマを加える方向に戻すべきではないか』という意見が強く出されています。1人か2人かアマチュア枠を設ける方向で調整が進みそうですが、そのアマ側の中心人物が東京六大学の幹部です。できれば六大学から選手を送り込みたいのが本音でしょう。清宮も、早大進学ならば間違いなく1年からレギュラーで、東京五輪はちょうど3年の夏です。アマチュア側が推薦するには、絶好の選手になるんです」(アマ球界関係者)

 この追い風を得て、清宮の周囲の状況は「ドラフト拒否」一直線なのだという。だが、落とし穴もある。さるスカウトが警鐘を鳴らす。

「早大といえば、現在も日本ハムで活躍する“ハンカチ王子”こと斎藤佑樹のように、鳴り物入りで球界入りしても大学時代に劣化してしまう場合もある。現在の早大の監督が斎藤時代の應武篤良氏から高橋広氏に代わって、野球部の練習は一変しました。一昨年、楽天に3位指名された茂木栄五郎や、巨人に2位指名された重信慎之介、昨年の日ハム2位指名の石井一成ら、早大の野手が即戦力としてプロで活躍し始めている背景には、高橋監督の指導力があります。それでも他大学や社会人に比べるとまだ練習は甘く、グラウンド外にまで目は届きませんからね。清宮が斎藤のように特別扱いされ、放任されると、せっかくの才能が潰れてしまう危険性もあるんです」

 さらには、プロからも厳しい指摘が聞こえてくる。

「現在も練習では木製バットを使っているが、金属から木製バットへの適応の心配がある。アッパースイングなので140キロを超えるような本当に力のある高めのストレートは今でも打てない。また逃げていく変化球も苦手。特に左腕のスライダーやフォーク、チェンジアップなどにはまったくタイミングが合いません。日大三高の桜井に5三振したのが顕著な例です。高いレベルの投手とやっていないのでボロが出ていないだけなんです。東京五輪、メジャーとか言う前に、ちゃんとした指導者と出会うことが重要かもしれません」

 清宮狂騒曲は、夏の大会が終わるまで、まだまだヒートアップしそうである。

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