芸能

80代からが人生の黄金期だ「毒蝮三太夫」(2)「喋る」ことが健康に大事

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 今年1月、高齢問題の研究者らで作る「日本老年学会」などが、現在は後期高齢者である75歳以上を「高齢者」と見直し、前期高齢者の65~74歳は「准高齢者」として社会の支え手と捉え直すように求める提言を発表した。“生涯現役”の考え方が広がり、10年前に比べて身体能力や知的能力が若返っているのが理由だが、マムシさんもこの提言を歓迎すると言う。

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 俺自身も「80歳になったら急に老け込むんだろうな」と思っていたんだけど、なってみたら、あんまり変わらなかった。75歳ならなおさら(老け込まないはず)だよ。

 昔の70代はおじいさんやおばあさんに見えたけど、今はまだ若い。提言はそのとおりだと実感するね。若者の道が開けないという見方もあるけど、能力のある年寄りから教わることは多いはずだよ。

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 現在、60歳定年以降も65歳まで雇用延長を行う企業が大多数を占め、それ以降も継続勤務を認める企業が出てきている。そうした中で准高齢者は、確実に社会の支え手になりうる層であり、現役世代の負担減少、労働人口減少解決の糸口になると期待されている。

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 定年が早いと認知症にも悪影響がある。社会保障費が抑制されれば、国にとってもありがたいはずだよ。

 昔は人生50年だったから、思い悩むことも少なかった。でも今は人生80年で、定年後にまだ20年もある。この20年をどう生きるか。これが悩みのタネ。医療が進歩して長生きする人が増えたけど、問題は元気で長生きするという「健康寿命」をどう延ばすかなんだ。

 俺もラジオの生放送に来てくれた人たちに「長生きできてよかったね」とだけ言っているわけじゃない。「歩けるところは、歩いて行くようにしなよ」って言っているんだ。

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 健康寿命とは、健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間のこと。平均寿命と健康寿命の間には、男性で約9年、女性で約13年の差がある。

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 厚生労働省が、2010年から3年ごとに都道府県別の健康寿命ランキングを発表しているんだけど、過去2回の調査でトップクラスなのが静岡県なんだよ。ご存じのように、静岡県は緑茶の生産が日本一だろう。この緑茶が健康寿命の大きな要因なんだそうだよ。

 緑茶の成分自体が体にいいってこともあるけど、お茶っていうのはさ、たいていは誰かと一緒に飲む。近所の友人がちょっと来た時なんか、お茶を出すだろう? そうすれば自然と話をする。バカっ話でもいいんだよ。「喋(しゃべ)る」ということが、健康にはとても大事なんだ。だから俺も「できるだけ出かけて、人と会うようにしなきゃダメ」とアドバイスしているんだよ。

毒蝮三太夫:1936年、東京・品川生まれの浅草育ち。12歳でデビュー後、舞台や映画などで活躍。68年、立川談志の助言で本名から芸名を改名。69年からTBSラジオ「ミュージックプレゼント」でパーソナリティとして活躍、現在に至る。主な主演ドラマに「ウルトラマン」のアラシ隊員など。NHK Eテレ「ハートネットTV」にも出演中!

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