かつては、体によくない食事の代表とまで称されたコンビニ食・弁当が今や安い、栄養価が高く体にいい!と言われている。
「毎日のコンビニ食でも薄毛が解消されます」
こう話すのは管理栄養士の田代久美子氏。
とはいえ、コンビニ弁当はついつい自分の好きなメニューを選び、栄養バランスが偏ってしまうため生活習慣病の原因になり、薄毛になりやすいとも言われてきたはずだ。しかし田代氏が続ける。
「コンビニ食の材料が輸入物でよくない、添加物が心配だというなら、スーパーやデパートも一緒。好きなものばかり食べるから栄養が偏るというのはコンビニのせいではない。最近のコンビニ食の質の向上は目覚ましいものがある。要はちょっとした意識の問題です」
ヘアコンサルタントの五十嵐淳子氏が言う。
「髪は約20種類のアミノ酸からできている。アミノ酸の元になるのがビタミンやタンパク質、亜鉛。また発毛環境を整えるには血行を良くするヨウ素やカプサイシン。薄毛を予防するイソフラボンを含む食物をとればいい」
前出の田代氏によれば、このような栄養素はコンビニ食で十分とれるという。好きな弁当の他に2~3品付け加えればベターとだという食品の例についてはこう話す。
「おでん、特に昆布や煮卵。納豆、豆腐。もずくの酢の物。鯖缶。チキンサラダにわかめの味噌汁。そしてデザートにヨーグルトやバナナ。亜鉛分の補充はアーモンドなどのナッツでとれる」
要は食事のバランスを意識するだけで効果が期待できる、という原則に変わりはないのだ。
五十嵐氏が食事以外の要素を付け加える。
「薄毛の大敵はストレス、睡眠不足ですが、睡眠にも発毛タイムがあり、22時から2時までの睡眠がタンパク質の合成タイム。つまり発毛ゴールデンタイムです」
この時間の睡眠が大事だということだが、食事のバランスとともに、すべて実践できれば、薄毛の悩みからの脱出も近いはずだ。
(谷川渓)