ある中堅芸人Aがギャングとの“不適切な関係”を証言する。
「クラブを貸し切って行われるパーティで司会をしたことがあるのですが、超破格のギャラで驚きました。事務所には内緒の仕事で、いわゆる“闇営業”です。普通の営業ギャラだけでは食べていけないので、“お金持ち人脈”を持ってる友達に紹介してもらってるんです。芸人が司会をするだけじゃなく、グラビアアイドルや若手の役者さんなんかは『パーティに参加するだけ』で何十万ももらっていますよ」
実際、Aはギャングが主宰する約2時間半のパーティを司会者として盛り上げるだけで30万円ものギャラを得たという。
「主催者の素性を『事前に反社会的な仕事をしている方々』と聞いていたし、他にもパーティの司会だけ頑張っている芸人Bがいるんですが、彼は『闇営業だけで月収200万円を稼いでいる』と自慢していましたよ。真面目にお笑いをやってるのがバカバカしくなりますね」(前出のA)
今やギャングにとって芸能人は顔を売るための“広告塔”になっているのだ。
だがズブズブの関係ゆえに、水面下では弱みを握られてゆすられるケースも頻発しているという。
「都内にある会員制のラウンジでは、音楽関係者が大物ミュージシャン相手にクスリをタダで提供して、気に入ったものがあればその場で売っている。そのうち、中毒になる頃を見計らって、音楽関係者の背後にいるギャングが登場。クスリを売りつけるのです。そして、最終的には、ドラッグを弱みに金を無心されるようになっていく。誰もが知る超大物ミュージシャンHもギャングの要請を断れず、これまで1000万以上もゆすられているというのは業界関係者なら知っている話です」(音楽関係者)
他にも美人局にあって、その背後にギャングがいたといったケースがあとを絶たないのだ。
「講演会や勉強会で『ファンなんです』と寄ってきて連絡先を交換した女の子と男女の関係になったとたん、女の子から半グレを紹介される。完全にハメられたとわかりつつ、女の子との関係を世間にバラされたくないあまり、半グレとも交流を絶てずつきあいを続けてしまうんです。有名な芸能事務所の幹部もその流れでクスリを勧められ、今や完全に半グレの舎弟ですよ」(ベンチャー企業役員)
さらには芸能界の美女たちまでギャングの食い物に。プロダクション関係者は、
「今回摘発されたギャング集団に限らず“パーティピーポー”を名乗るギャングのパーティはとにかく豪華で、幅広い人脈を使い、グラドルや養成所の女優をはべらせている。彼女たちがクスリ漬けにされているケースも多く、15年に薬物使用で逮捕されたアイドルのTもその被害者だと言われています。彼らが芸能界の薬物蔓延の発信地になっているのは間違いありません」
共生か共食いか、かくも「芸能界とギャング」の関係は、複雑怪奇なのである。