母の手作りのやさしい味に慣れ親しんだ幼少期、学食で一番安くボリュームがあった学生時代、ひたすら辛さを追求した社会人になりたての頃…と振り返れば生まれた時から慣れ親しんできたカレー。今や立派な中年世代で、胃腸も弱くなっている気がして最近は辛さを選べるカレーなら中辛と決めている。
そんな記者が、このほど食楽marcheが、東京・吉祥寺の名店「肉山」とコラボして「肉山カレー」と同店オリジナル「チリマスタード」、オーナーシェフ絶賛の「紀州香山椒」を引専用ミル付きでセレクトしたギフトボックスの「実力」を検証した。
この「肉山」、何でも2012年の開店以来、肉好きや著名人の間で話題となり、予約キャンセル待ちは半年先まで続く人気で、全国展開も果たしているが、各店とも開店直後から予約は満席という。食事メニューは「おまかせコース」のみで、赤身肉中心のさまざまな肉料理を提供し、そのシメに出るのが肉山カレーだ。
さっそく、ボックスを開け、2袋入りのレトルトパックの一つを5分ほど温め、ご飯に盛り付けてみる。と、やや原型をとどめている牛肉、豚肉がそれほどゴロゴロ入っているわけではない。量が一人分にしては少ないかと思いきや、一口食べてその理由がわかった。濃厚なのだ。コース料理で使ったりんご、キムチ、そして甲殻類の渡り蟹など、さまざまな食材が溶け込んでいるというシメのカレーだけに、肉料理を食べた後の満足感のような旨味が口いっぱいに広がる。辛さも、全体としては、中辛好き記者にピッタリのやさしい辛さだが、キムチだろうか。時折心地よいピリ辛が「面」というより「たくさんの点」のような感じで口の中をあちこち刺激する。なかなか予約がとれない「肉山」がコース料理で繰り出すさまざまな料理の魅力が、映画で言えば、ダイジェスト予告編のように詰まっており、“本編”を堪能したい欲求にもかられる。
次にビンにタップリ入ったチリマスタードを、スーパーで買ったウインナーソーセージにつけてパクリ。プチプチとした食感の粒唐辛子とともにさわやかな、しかし強烈な酸っぱさとパンチの効いた辛味が口の中で広がる。ウインナーの肉の味も、スイカに塩をかけると甘くなるように、ぐっと引き立ちワンランクもツーランクも上の味になった感じだ。
紀州香山椒はパックを開けたとたんにガツンと芳香が鼻から頭の奥のほうまで飛び込んでくる。ミルで引けば、その香りが何倍にも膨らみ、鼻腔を突き、アロマオイルではないが、気分までよくなってくる。山椒といえば、うなぎの蒲焼にかけるぐらいしか思いつかない記者だが、肉料理を引き立てるのにも負けない力強さであった。
もちろん贈り物にも最適なこのギフトボックスは好評につき、今回二度目の注文受付となる。限定20セットなのでお早めに申し込んでいただきたい。
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