かつてはテレビ朝日の看板番組と言われ、ビートたけしを代表するバラエティ番組のひとつに数えられた「ビートたけしのスポーツ大将」が、10月から日曜日の夜8時台で復活。現在、視聴率20%を超える人気を誇るバラエティ番組「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)の裏番組となるだけに、今秋の改編の目玉としてテレビ界では注目を集めている。
「日曜日の夜8時台といえばNHK大河ドラマもありますが、最近は日テレ『イッテQ!』の独走状態。フジテレビが鳴り物入りで始めた『フルタチさん』も視聴率ひと桁台で、10月から7時台に撤退します。『スポーツ大将』の復活は『イッテQ!』にとって最大の“刺客”となるのでは…」(テレビ誌記者)
「スポーツ大将」は、1985年の4月から90年2月まで放送されたビートたけしの冠番組。たけしとたけし軍団&たけし軍団セピアが、様々なスポーツに挑戦、一般視聴者チームや芸能人チームとも対戦する、スポーツバラエティの草分けだった。途中「フライデー襲撃事件」で中断されるも、その後、みごと復活。2015年からはナインティナインも参戦して、特番が毎年1回放送されてきた。
「今年2月に放送された特番は、12.4%を記録。『五輪をテーマ』にするだけに、かなり期待が持てそうです」(前出・テレビ誌記者)
ヒットの予感の根拠は、それだけではない。番組を切り盛りするたけし自身にあるという。
「たけしは、9月9日にはフジテレビの『FNS27時間テレビ にほんのれきし』(フジテレビ系)で、総合司会を担当。さらに10月7日には大ヒットシリーズ映画『アウトレイジ 最終章』も公開される。北朝鮮と米・トランプ大統領の問題についても『お互い挑発しあって日本にミサイルを売りつける算段じゃないか』と発言するなど毒舌も冴え渡り、ノリに乗っています」(スポーツ紙デスク)
さらに、たけしと「イッテQ!」には、ある因縁があるとも。
「もともと日テレの日曜夜8時の枠は、85年から96年まで続いた伝説のバラエティ番組『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』をやっていた枠。ATP賞96でも、長寿大賞を受賞しています。実は07年から始まった『イッテQ!』は、その記録に迫っています。たけしとしては阻止するのは自分しかいない、と思っているはず」(放送作家)
始まる前からヒートアップしつつある裏番組とのバトル。今から期待が高まるのである。
(窪田史郎)