有名人も名を連ねたいわゆる「長者番付」が発表されるのは、かつては、時期で言えばもうじき、ゴールデンウィーク明けの時期であった。この高額納税者公示制度は、個人情報保護の観点などを背景に、2005年で廃止されているが、ビートたけしが、オフィス北野からの独立を発表する少し前に、自身の口から収入に関する、耳を疑うような金額が飛び出し、ネット上では驚きの声が上がっていたようだ。
たけしが、バラエティ特番「成功の遺伝史 世界に誇る25人の日本人」(日本テレビ系)に出演したのは3月5日。自身が年間で納めている税金額について言及している。番組MCのくりぃむしちゅー・上田晋也から昨年10月に公開された自身が監督を務めた映画「アウトレイジ 最終章」が大ヒットしたことについて触れられると、たけしは「金になんねえんだよ、それが。全部税務署に持っていかれる」と、リアルな不満を吐露。続けて、たけしは「オレ、年間何億も…10億もいかねえか。まあ、そんぐらいいくんだよ、税金が」と、約10億円もの税金を年間で支払っていると説明した。この浮世離れした税金額には上田も「ちょっと待ってください、年間の税金10億円払ってるんですか? そのトーンで10億とか平気で言うのやめてくれませんか」と、ただただ驚くばかりだった。
「『アウトレイジ』の話題からの税金トークでしたから、個人の税金だけでなく、オフィス北野の税金も含まれていることでしょう。それでもたけしは昨年5月に出演したバラエティ番組『たけしのニッポンのミカタ!』(テレビ東京系)でも、税金トークを披露しており、80年代の漫才ブームでは年間200億円稼いでいたが『そんとき、180億(円)ぐらい持って行かれたよ』と語っていました。手元に20億円残ると考えれば、十分なようにも思えるが大半を税務署に持っていかれているという意味では『全部税務署に持っていかれる』という発言も間違いではありませんよね」(エンタメ誌ライター)
上田は「国の借金、たけしさんで返せる」と大げさな例えをしていたが、それでもこれだけの税金を払っているたけしには全国民が感謝すべきだろう。
(権田力也)