8月28日、タス通信がソチ五輪のフィギュアスケート団体金メダリストであり、五輪最年少メダリスト記録も持つロシアのユリア・リプニツカヤ選手が引退をしたと報じた。
「リプニツカヤ選手は元フィギュアスケート選手の鈴木明子が現役時代に一時期、競技生活を離れることを余儀なくされた時と同じ『拒食症』で悩んでいたようで、17年の頭には拒食症の治療を受け、その治療の終わった直後の4月に引退を決めたそうです。昨年のロシア杯の際には、練習場の帰り道で転んで骨折し、欠場せざるを得なかったんですが、拒食症の影響で骨折しやすくなっていたのかもしれません。5月頃にはタラソワコーチが、『リプニツカヤはもう競技に戻れないだろう』とロシアのメディアに話していましたし、五輪の第一次強化選手にも選ばれていませんでした」(スポーツライター)
一見、気の強そうな顔立ちのリプニツカヤ選手だが、シニアデビューした頃、記者会見で年の離れた鈴木との競演について聞かれ「別に…」と答えたあとで、バックステージで鈴木に、「うまく答えられなくてあんなふうに言ってしまってごめんなさい」と謝ったとも伝えられている。そんな繊細な神経の持ち主だけに、心を傷つけることも多かったのだろう。
7月には、ふっくらしているリプニツカヤの姿がネットで取り沙汰され、「私はみんなを喜ばせるために37キロでいなければいけないの?」とコメントしたという。まだ19歳。拒食症を克服できたのであれば、これまでの栄光を胸に、体重のことも気にせず、普通の少女としての生活を満喫してほしいものだ。
(芝公子)