女優だけが一糸まとわぬ姿になるのではない。時には笑いで勝負する芸人も、美声を聴かせるアーティストも、本業よりも悩ましい艶姿を披露してくれた。
14年に亡くなった高倉健と菅原文太の最後の共演作が「神戸国際ギャング」(75年、東映)である。ここで健さんは絵沢萠子を相手に生涯唯一のカラミをこなしているが、もう一人、貴重なベッドシーンに挑んだのが泉ピン子(70)だった。
今でこそ大女優の風格漂うピン子だが、当時は毒舌で売り出していた漫談家。ピンクのシュミーズの肩もあらわになり、病院のベッドで文太にバックから貫通されている。
「どや、ええか?」
「ええわ‥‥あんた!」
乳首がうっすら隆起しているのがわかる。汗だくになりながら、大きな喜悦の声を上げながらの熱演であった。
意外といえばバラエティの女王・久本雅美(59)も負けてはいない。07年に主演した「ミヤコ蝶々ものがたり」(テレビ朝日系)で、最初の夫(橋爪功)と初めてベッドを共にするシーンを披露。
21世紀のテレビコードゆえに、自身の芸風である「よろちくびー!」の披露はなかった。それでも、一部で定評のある美肌と隠れ巨乳ぶりは視聴者を驚かせたものだ。
歌手の世界に目を向けると、モダンチョキチョキズの元ボーカリストからナレーション、女優と、マルチに展開する濱田マリ(48)が予想外の一撃。ビートたけし主演の「血と骨」(04年、松竹)でのことである。
濱田はたけし扮する金俊平の愛人の介護と、やがては自身が愛人に成り代わる役を演じた。映画評論家の秋本鉄次氏が言う。
「濱田がたけしの前で唐突に服を脱いで、驚くほど重量感のあるバストが下からの俯瞰で映し出された。まったく情報がなかっただけに、びっくりしました」
同作では、たけしの妻役の鈴木京香が「初脱ぎか!」と期待されたが、肩透かしに終わっている。
「言ってみれば本命馬がコケて、無印馬がゴールを駆け抜けた形。鈴木京香の期待外れを補ってくれましたね」(前出・秋本氏)
美貌のジャズシンガーで知られる阿川泰子(65)は、もともとは文学座出身の女優だった。役者として大成することはなかったが、当時の出演作「血を吸う薔薇」(74年、東宝)に注目したい。
ここで阿川は、吸血鬼と向かい合う女生徒役に扮している。青いネグリジェを着ているのだが、完全にシースルー。しかも、吸血鬼に襲われて右胸が完全にあらわになる。小ぶりではあるものの、ジャズブームを築いた第一人者の貴重なヌード場面であろう。
最後は、乳ガンの全摘出手術を無事に終えたばかりの麻倉未稀(57)を。名作ドラマ「スクール・ウォーズ」の主題歌「ヒーロー」を大ヒットさせたが、パワフルな歌唱力以上にB90・W60・H88のボディはド迫力だ。
そのグラマラスな肢体を見せつけたのが「卍舞2 妖艶三女濡れ絵巻」(95年、東映)だ。麻倉は、峰岸徹に犯される場面で張りのある乳房を露出。さらに峰岸の家で再び犯されるなど、脱ぎっぷりのよさを見せてくれた。