12月に実写映画化される人気マンガ「鋼の錬金術師」の作者が女性であることが広まり、話題となっている。9月27日放送の「鋼の錬金術師展を100倍楽しむ方法!」(TOKYO MX)にてテレビ初登場を果たした荒川弘氏は、顔こそイラストで隠していたものの、服装や声から女性であることは一目瞭然。多くのファンから驚きの声があがっていた。もっとも荒川氏の性別は秘密にされていたわけではなく、その「弘」(ひろむ)という名前で勘違いされていたようだ。
その荒川氏に限らず、名前から当然男性だと思われていたが、実は女性であることが判明したことで、ファンを驚かせたマンガ家は少なくないという。マンガ系のライターが語る。
「有名なところでは『金田一少年の事件簿』の作画担当・さとうふみや氏ですね。本名は文子さんですが、少年マンガ誌での連載を考慮して、編集部が改名させたと言われています。他にはサッカーマンガの『オフサイド』を連載していた塀内夏子氏は、連載中にペンネームの塀内真人から本名に戻し、誌面で発表したことも。ドラマ化された医療マンガ『ゴッドハンド輝』の山本航暉氏は公式サイトでも女性であると明かしており、この3人がいずれも週刊少年マガジンで活躍しているのは面白いですね」
男性っぽいペンネームを持つ女性マンガ家の多くが素顔を伏せている中、堂々と自分の顔を明かしている作家もいるようだ。
「『聖☆おにいさん』の中村光氏は単行本が出るとサイン会も行なっており、そこで初めて女性だと知って驚いたファンもいるとか。映画化もされた『モテキ』の久保ミツロウ氏は、この9月に4年間の歴史に幕を閉じたトークバラエティ番組『久保みねヒャダこじらせナイト』(フジテレビ系)にレギュラー出演。彼女はデビュー直後の短期間は本名の久保美津子名義で活動していました」(前出・マンガ系ライター)
最近は絵柄の面で少年マンガと少女マンガの垣根が低くなっており、少年マンガ誌に連載している作者が女性であることに違和感を覚える読者も少なくなったようだ。
(金田麻有)